目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)入試結果
逗子開成2023年第1回算数は、難化しました。
年度 | 受験者平均点 | 合格者平均点 |
2023 | 84.7 | 102.8 |
2022 | 98.4 | 115.3 |
2021 | 97.6 | 116.6 |
2020 | 94.7 | 113.1 |
(学校ホームページより。算数150点満点)
(2)出題分野
「速さ」「平面図形」「場合の数」「数の性質」中心に、出題されています。
(3)難易度
難問は、毎年一定数、出題されていますが、本年度は、後半の問題が、全体的にややレベルアップして、平均点を圧迫した印象です。
出題分野&難易度マップを掲載いたします。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算 | A |
(2) | 計算 | A |
(3) | 計算 | A |
大問2 | ||
(1) | 比 | B |
(2) | 規則性 | B |
(3) | 和差算 | B |
(4) | 割合・仕事算 | B |
(5) | 立体図形 | C |
(6) | 平面図形 | C |
大問3 | ||
(1) | 速さ ・平面図形 | B |
(2) | 速さ・平面図形 | C |
(3) | 速さ・平面図形 | C |
大問4 | ||
(1) | 場合の数 | C |
(2) | 場合の数 | C |
(3) | 場合の数 | E |
大問5 | ||
(1) | 数の性質 | C |
(2) | 数の性質 | C |
(3) | 数の性質 | D |
それでは順に見ていきましょう。
大問1「計算」
ウオーミングアップ問題です。
大問2
基本~標準レベルの問題です。
(5)
容積:水=40:25.6=25:16
よって、長方形ADFCを底面としたとき、空気:容積=9:25
よって、相似比は3:5
よって、水面は下から2/5、すなわち、15×2/5=6cm(答え)
(6)
から
を、引きます
大問3「速さ・平面図形」
「列車が防音壁にかくれる」という部分は、「列車がトンネルに完全にかくれる」という通過算を連想させます。
他方、太郎君の位置と、防音壁のはしを結んで延長し、線路と交わる点を取ると、こちらは「三角形の相似」の問題となります。
このように、近年の逗子開成では、通過算をユニークな角度から出題する問題が出題されています。
大問4「場合の数」
正六角形の頂点は6個、サイコロの目も6個です。
よって、点Pは、ひと振りで、すべての頂点へ移動でき、しかも、サイコロの目と移動先の頂点は1:1対応しています。
ということは、「目の出方」は、「頂点の選び順」と1:1対応しています。
(1)
(ACE)と(BDF)です。
順番の入れ替えも数えると、6+6=12通り(答え)
(2)
6個の頂点から3つを選び、順番もつけます。
6×5×4=120通り(答え)
(3)
3個の頂点を選び、そのうちの1個は、2回選びます
まず、3個の頂点の組み合わせは6C3=20通り
次に、(□□○△)にするには、□の選び方が3通り
よって、20×3=60通り
最後に、(□□○△)の順番の入れ替え方が、4×3=12通り
よって、60×12=720通り(答え)
大問5「数の性質」
約数の個数を求める公式は、しっかりマスターしておきましょう。
(2)
約数が4個の場合は、
(ただし、abは異なる素数)
の2通りあります。
(3)
約数が7個の整数Mは
と表せます。
a=3のとき、M=729(答え)
前年度は、「通過算+進行グラフ」という珍しい問題が出題されました。
今年度は、「通過算+三角形の相似」という珍しい問題が出題されました。
ご出題の先生が変わると、通過算シリーズも変わるかもしれませんが、異なる重要分野を組み合わせる出題は、興味深いところです。
大問5「場合の数」は、「すごろく問題」のように見えますが、これをすごろくととらえると、大混乱が始まります。
そうではなく、「サイコロの目」を「選ぶ頂点」におきかえて、最終的にどの頂点を選ぶかを考えると、あっさり解けます。
そのために、頂点の個数が6個の正六角形にしているものと思われます。(くわしくは、各論の解説参照)
「おきかえて考える」という算数の発想法が重要です。
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