目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)入試結果
聖光2023年第1回・算数は、ほぼ例年通りでした。
合格者平均点 | 受験者平均点 | |
2023年 | 105.3 | 81.5 |
2022年 | 106.4 | 85.1 |
2021年 | 96.3 | 72.5 |
2020年 | 107.1 | 84.1 |
(学校ホームページより。算数150点満点)
(2)出題分野
「点の移動」「平面図形」「場合の数」「立体図形」「時計算」「整数問題」などを中心に出題されています。
(3)難易度
各大問の最後の問題が、難しくなっています。
「出題分野&難易度マップ」を掲載いたします。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 仕事算 | C |
(3) | ニュートン算 | E |
大問2 | ||
(1) | 点の移動・平面図形 | C |
(2) | 点の移動・平面図形 | C |
(3)① | 点の移動・平面図形 | C |
(3)② | 点の移動・平面図形 | C |
大問3 | ||
(1) | 場合の数 | B |
(2) | 場合の数 | B |
(3) | 場合の数 | C |
(4) | 場合の数 | E |
大問4 | ||
(1) | 立体図形・切断 | C |
(2) | 立体図形・切断 | D |
(3) | 立体図形・切断 | D |
大問5 | ||
(1) | 時計算 | B |
(2) | 時計算 | D |
(3) | 時計算 | D |
(4) | 時計算 | E |
それでは順に見ていきましょう。
大問1(1)「計算問題」
大問1(2)「仕事算」
ウオーミングアップ問題です。
大問1(3)「ニュートン算」
問題文中に、「はじめていなくなったのが午後3時14分」という表現があります。
これは、
「3時12分までは「イ」か所の窓口がフル稼働していたが、最後の2分間は、休んでいた窓口があり得る」
ということを、意味しています。
つまり、入場者数には、幅があります。
さらに、
「バスは3時14分まで、11分ごとに到着し続けた、この後も到着し続ける」
ということを、意味しています。
つまり、バスが到着した回数は、6回(74÷11=6あまり8)としてよいでしょう。
これを前提に、「イ」=1、2、3、4、5として、「ア」を求めます。
大問2「点の移動」
一応、出題形式から「点の移動」に分類しましたが、点の位置を確定するのは簡単で、実質、「平面図形と比」の問題です。
聖光らしい問題です。
「砂時計の相似」「ピラミッドの相似」「面積比と相似比」が活躍します。
大問3「場合の数」
(1)(2)はサービス問題。
(3)は、「和差算」より聖さん35、光さん20となり、「5枚で20」の組み合わせを調べます。
の7通り(答)
(4)は
1×2×3×4×5×6×7×8×9×10=7×720×720
を利用します。
素因数7は1個しかないので、聖さん(分子)に決定。
残りを聖さん(分子)720、光さん(分母)720となるように、配分します。
素因数3は3、6、9に4個なので、3、6と9は反対側
素因数5は5、10に2個なので、5と10も反対側
素因数2は2、4、6、8、10に8個なので、4個ずつ配分
以上より、
の5通り(答)
大問4「立体図形・切断」
(1)(2)は定番問題
(3)は、ややわかりにくいですが、断頭三角柱です。
正面(BCGF)から見ると、縦1cm、横1cmの直角二等辺三角形。(底面)
3つの高さは1.5cm、2cm、1cmです。
大問5「時計算」
(1)はサービス問題
(2)は角度の開きが5周と4/11周なので、5周は省いて4/11倍(答)
(3)は65と5/11分で65周と360/11度進めばよい
よって、1分間に358度進めばよい
よって、1周360度進むのに60と60/179秒(答)
計算がとても大変ですが、理屈は簡単です。
(4)は(3)で「65周」とした部分を□周(□は64以下の整数)として、式をたてます。
43200÷(□×11+1)=整数となる、なるべく大きい□(ただし64以下)を探します。
□=49で整数は80(答)
ポイント1
大問1(3)、大問3(4)、大問5(4)が、難問です。
捨て問にしても、十分合格できます。
時間配分に気をつけるとともに、中の上レベルの問題を徹底的に得点しましょう。
ポイント2
「方程式で解こうとすると、不等式になり、一般的には答えが定まらないが、答えが「整数」なので、定まる(ただし、答えは複数ある)」
という問題が、好んで出題されます。
方程式(倍数算)のみならず、不等式にも慣れておきましょう。
また、このタイプは、場合分けして調べていくことから、「場合分け能力」を試すのにも適しています。
「場合分け」の練習が大切です。
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