吉祥女子中学の国語は、例年、50分、100点満点で、物語文1問、論説文1問、語句の意味、漢字書き取りなどで構成されています。
語句の意味は本文を素材とし、漢字書き取りは、本文から独立して出題されます。
本文の長さは、標準やや長め。設問数も、やや多めです。
設問形式は、選択式が記述式よりもかなり多くなっています。
ただし、記述式も確実に何問かは出題され、字数制限は多いもので90~100字となっています。
選択式は、本文の読解ができていることを前提としますが、それだけでは不十分で、受験テクニックもかなりのレベルが求められています。
たとえば、選択肢の内容が、本文に照らして「言い過ぎ」になっているかどうかなど、かなり微妙な判断力が必要です。
記述式では、本文のテーマをきっかけとしながらも、受験生自身の体験を、短い作文の形で述べる問題も出題されていて、こちらは受験テクニック以外の人生経験も問われています。
国語の問題文(本文)に採用される文章には、年度、回をこえて、特有のテーマが存在します。
一言でいうと、「決めつけ、先入観の否定」ではないかと思われます。
といったメッセージの文章が、物語文でも、論説文でも、次から次へと出題されています。
吉祥女子の学校説明会では、生活指導の先生が「派閥を作らせないことを徹底しています」とおっしゃっていましたが、その方針と一脈通じるものがあるように思われます。
多様性を受け入れること、あきらめずに挑戦することが、吉祥女子中の校風なのでしょう。