目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~10) |
「対策」 |
(1)入試結果
芝中2020年度第1回・算数は、例年通りの出題傾向、難易度でした。
学校公表の受験者平均点は、100点満点中54.2点。合格者平均点は67.1点でした。
(2)出題分野
大問数が多く(10問)、「平面図形」「立体図形」「速さ」「割合と比」「数の性質」「規則性」「場合の数」など、幅広く出題されています。
進行グラフも、しっかり出題されています。
(3)難易度
例年通りです。
基本的な問題から、難問まで、こちらも幅広く出題されています。
超難問といったものはなく、ほどほどに、バランスよく調整されています。
毎年の平均点がほとんどブレないのは、出題の先生方が、受験生をよく理解なさっているからです。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 計算問題 | A |
大問2 | ||
(1) | 数の性質 | B |
(2) | 数の性質 | C |
大問3 | 消去算 | C |
大問4 | 規則性 | C |
大問5 | 立体図形・場合の数 | D |
大問6 | 割合・売買算 | D |
大問7 | ||
(1) | 平面図形と比 | C |
(2) | 平面図形と比 | E |
大問8 | ||
(1) | 仕事算 | B |
(2) | 仕事算・つるかめ算 | C |
大問9 | ||
(1) | 平面図形と比 | C |
(2) | 平面図形 | E |
大問10 | 速さ・進行グラフ | D |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1「計算問題」
0.125=1/8の倍数は、必須知識です。
大問2「数の性質」
(1)は、余りがズレていますが、不足は2で一致しています。
(2)は、(1)を利用しますが、余りも不足もズレているので、いくつか書き出します。
61が見つかったら、その後は3、5、7の最小公倍数105ずつ大きくなります。
理由も確認しておきましょう。
大問3「消去算」
5種類の中から4種類選ぶ方法は、5通りあります。
この5通りの中に、各アイスクリームは4回ずつ登場します。
よって、5通りの金額の合計を4で割ると、5種類のアイスクリームを1個ずつ買ったときの代金となります。(1055円)
1055ー830=225円(答)
大問4「規則性」
「3で割る」「5で割る」の周期は、15。
よって、2~14について5で割った余りをチェックすれば、以下、それがくり返されます。
大問5「立体図形・場合の数」
3点を通る平面で三角柱を切ったあとの立体は、それぞれ「断頭三角柱」になります。
底面積は共通なので、「高さの平均」が等しくなれば、体積も等しくなります。
高さ合計を4×3=12とすると、2等分して6。
和が6になる組み合わせを考えます。
ただし、必ず4等分点を通らなければならないので、使える数字は1、2、3のみ。0と4は使えません。
(123)(132)(213)(222)(231)(312)(321)の7通り(答)
大問6「割合・売買算」
利益が増えた分(1395円)は、売れ残りが減った分(6%)と等しくなります。
1395÷93=15個が6%にあたります。
仕入れた個数合計が250個となります。
本問では、「等しいものに注目する」という、算数の基本的な発想法が使われています。
大問7「平面図形と比」
(1)は、底辺の比×高さの比で求められます。基本問題です。
(2)は、三角形ACDにFを中心とするチェバの定理を適用します。
四角形DECFのように、「直接、面積を求める公式がない四角形」の面積を求める方法を、整理しておきましょう。
大問8「仕事算・つるかめ算」
本問は、基本的な仕事算です。ぜひ、得点して下さい。
大問9「平面図形と比」
(1)は、大問7と同じ系統の問題で、出題がダブっているようにも見えます。
実際、三角形ABCから、角の3つの三角形を切り取れば、三角形イエケの面積を求めることができます。
でも、これだと(2)につながりません。
ここで、視点を変えると、四角形イエカクは正方形で、三角形イエケはそれを4等分した直角二等辺三角形と見ることもできます。
そして、イカとエクは、四角形ABCDを合同な4つの四角形に分割すると見ることもできます。
正方形ABCDの面積144㎠÷4=四角形イBエケの面積36㎠
36㎠ー三角形イBエ16㎠=20㎠(答)
(2)は、円の半径がイケとなります。
半径はルートになりますが、半径×半径は、直角二等辺三角形イエケ×2=40㎠となります。
よって、40×3.14=125.6㎠(答)
大問10「速さ・進行グラフ」
進行グラフ読み取り問題です。
特急がA駅からB駅にかかる時間は64分。
AB間は80km。
一見すると、数字が半端で、計算が大変そうですが、計算してみると、特急は時速75km、AS間28分。
急行は、AS間35分、SB間45分で、計算しやすくなっています。
このあたり、芝中らしい配慮です。
文章穴埋め方式の問題になっていて、近年の「算数的読解力」を試す問題の一環にもなっています。
基本に忠実でバランスの良い出題になっています。
ただし、知識だけで解けるかというと、そうではなく、応用力も必要です。
その際に必要な「算数の発想法」も、オーソドックスなものが使われています。
たとえば、大問3「消去算」、大問9「平面図形と比」では、「対称性」という発想法が使われています。
大問6「割合・売買算」では、「等しいものに注目する」という発想法が使われています。
いずれも、典型的な発想法なので、これらの良問を教材として、身につけておきましょう。
当ホームページ内
では、算数の発想法について、さらにくわしくご説明しています。
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