広尾学園中学の算数は、医進・サイエンス回と、本科等で、問題が異なっています。
従来は、大問6問50分で、医進・サイエンス回が終盤で記述を求めている以外、記述式はほとんどありませんでした。
ところが、2016年から、医進・サイエンス回が、制限時間50分のまま、大問5問の構成に変更し、記述式を大幅に増やしました。2017年からは、本科等も、一部、記述式を取り入れました。
入学後は、先生が1人1人の答案をていねいに添削するそうですが、入試にも、そのような姿勢が反映しています。
本来、思考力を試すには、記述式の方が優れていますし、「2020年センター試験廃止と記述力重視」という大学入試改革の方針にも、適応しています。
出題分野はあまり一定していません。おそらく、学園の大改革が進行中で、試行錯誤が続いているのでしょう。
ただ、その中にあって、「図形問題」と「場合の数」「数の性質」からの出題が目にとまります。
特に、2016年以降の医進・サイエンス回で、「場合の数」「数の性質」の問題が増えています。いずれも高校数学の分野でもあり、
「高校数学では知識として教わることを、小学校の算数の範囲で精いっぱい考えてみよう」
という趣旨です。「将来、各界で大活躍する人材を育てる」という学園の意気込みが強く表れている出題です。
広尾学園中学の算数も、中学入試問題であることに、変わりはありません。ですから、基本的には塾のテキストをまんべんなく勉強することが、まずは大前提です。
そのうえで何をするか?
2つあげます。
1つ目について
場合分け能力は、高校数学で最も重要な能力の一つです。これは「場合の数」を含みますが、より広い概念です。「Xがゼロの場合とそれ以外の場合とで、場合分けする」といった場面はよく出てきますね。
すべての場合をモレなく重複なく考えるというのは、理系文系を問わず、論理的思考力の基本です。
2つ目について
たとえば、2017年医進・サイエンス回第4問は、極限値の問題。本来は高校数学ですが、算数だけで解ける問題です。
このような問題に対処する能力を養うには、次のようなクイズを「自分の頭で」考えてみると良いでしょう。
いずれも、難しい数式を使わなくても、簡単な図形をかくことで説明できます。
がんばりましょう。
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