2019年の雙葉・算数は、再び、従来の出題形式に戻りました。
大問1で、計算問題が復活。また、記述式では、「式と計算と答え」の表現に統一され、「考え方」という表現は消えました。
難易度も、2017年のレベルに戻ったようです。
2018年は、かなり難しかったのですが、実験的な出題にとどまるものだったということかもしれません。
今後も、注目の学校です。
では、2019年の問題を、順に見ていきましょう。
大問1 計算問題、数の性質
(1)は、計算問題。
(2)は、数の性質の小問。(2)は、5年生で勉強することが多く、5年生の問題としては、難問ですが、入試本番の時期で、しかも雙葉の受験生ということになると、正答率は高いでしょう。
大問2 平面図形
正三角形の一辺の長さがわかっているとき、原則として、高さは(中学入試問題では)求められません。ルートになるからです。
でも、本問は、正三角形の面積を問題文が設定しているため、例外的に求められます。
本問を、過去問として勉強する場合には、この点をおさえておきましょう。
大問3 規則性
4けた÷4けたのわり算。少々手間ですが、易しい問題です。
商に等しい数字が現れても、ただちに「周期」とは言えませんから、注意しましょう。
大問4 割合と比
落ち着いて整理すれば、理論的には何も難しくありません。
ただ、計算の途中で、分母が3.14(または、その倍数)になるので、計算の工夫が求められます。
具体的には、分母を3.14で通分して、分子の比をとります。
3.14で割る計算を延々と続けることのないように。一生終わりません。
大問5 濃さ(食塩水問題)
本問が、2019年の雙葉・算数の中で、際立って難しい問題でした。
問題文の条件を書き出して、整理するだけでも、結構大変ですし、その後も、どこから手をつければよいのか、一瞬わかりません。
でも、小問1の誘導に乗れば、攻め口が見つかります。
最も難しいのは、(2)です。「BとCの濃度は等しくなりました」という条件は、「等しいものに注目する」という「算数の発想法」そのままです。
本問では、濃さが等しいだけでなく、食塩水BとCの重さが、ともに100gで、等しくなる、という点が、ミソです。
問題文には、「濃さが等しい」としか書いてありませんが、重さの方も(こっそりと)等しくなっている。
このようなところに気づくかどうかが、勝敗を分けます。
当然、含まれる食塩の重さも、等しくなります。
ここが、攻め口になります。
「算数の発想法」は、レッツ算数教室が、最も大切にしているところです。
当ホームページの「算数の成績を上げるには?」でも紹介しています。
大問1~4までは、易しい問題が多く、合格者平均点、受験者平均点とも、かなり高かったと推測されます。
が、対策として重要です。
大問5の(2)(3)は、本番では「捨て問」にするのも、やむを得ないでしょう。
ただし、「等しいものに注目する」という、重要な発想が含まれています。
具体的にどのように注目するのか、よく観察しておきましょう。
また、2019年は出題されませんでしたが、「場合の数」「場合分け問題」は、記述式と相性がよいので、来年以降も要注意の分野です。
しっかり準備しておきましょう。
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