本科教室は、日能研のメイン・テキストです。
テキストの構成は、「考えよう(基本)」、「深めよう(発展)」と、「練成問題(入試問題)」から成り立っています。
「考えよう」は、入試問題のエッセンスを、ゼロから段階を追ってマスタ―するための基本問題です。
多くの入試問題に共通するエッセンスを、日能研が独自に抽出し、単純なものから、より複雑なものへと、レベルアップしていきます。
非常に良く練られたシステムです。
すべての受験生に必修の問題です。
「深めよう」は、やや高度な発展問題です。
こちらも、出題元となる入試問題はありますが、どこか特定の学校の問題というよりは、定番化した問題です。
中堅校をめざす方は、初めて勉強する時はスルーしても大丈夫ですが、最終的にはマスターする必要があります。
「練成問題」は、特定の学校の入試問題です。
もちろん、その回のテーマに関連する入試問題であり、「考えよう」「深めよう」の知識に基づいて考える、応用問題です。
「考えよう」は、授業で全問扱いますし、「深めよう」も、上位クラスでは、全問扱います。
ただし、進行速度は、クラスのレベルによって、変わってきます。
他方、練成問題は、必ずしも授業で全問扱うわけではありません。(そこまで時間がありません)
したがって、どの問題を扱うかは、担当の先生の裁量にゆだねられています。
「考えよう」「深めよう」は、日能研が作成、編集した問題であり、教育的配慮が十分に行き届いた、すばらしいシステムです。
たとえて言うならば、浮き輪につかまりながら、バシャバシャと泳ぐ練習をするようなもの。
これに対し、練成問題は、全国の私立中学の入試問題を、学校名入りで掲載しています。
必ずしも、易しい順に並んでいるわけではありませんし、「考えよう」「深めよう」の知識だけで、必ず解けるわけでもありません。
つまり、浮き輪なしで、ドボンとプールに飛び込むようなもの。
ここに、メリット、デメリットが生じます。
メリットは、応用力がつくことです。
練成問題は、マニュアル通りに解けるわけではないため、自分で考える必要が出てきます。
優秀な子にとっては、良いトレーニングとなります。
デメリットは、場合によっては、難し過ぎるということです。
まだ浮き輪を外すタイミングではない子にとって、練成問題は、手ごわすぎることもあります。
このように、「考えよう」「深めよう」の知識と、「練成問題」との間には、段差があります。
ですから、段差をうめるため、架け橋となるような教育的配慮が必要となります。
レッツ算数教室の日能研フォローでは、この点に重点的に取り組んでいます。