聖光 算数 対策 2020年


目次
「傾向」 
1、概要
(1)入試結果
(2)出題分野
(3)難易度
2、各論(大問1~5)
「対策」

傾向(第1回)

1、概要

 

(1)入試結果

 

聖光学院2020年度第1回・算数は、ほぼ例年通りの出題傾向、難易度でした。

 

学校公表の受験者平均点は、150点満点中84.1点、合格者平均点は107.1点でした。算数で圧倒的大差がついています。

 

(2)出題分野

 

「平面図形と比」「立体図形」「速さと比」「数の性質」「場合の数」「規則性」などから出題されています。

 

特に、「速さと比」は、聖光特有の流水算で、合否を分ける難問だったようです。

 

(3)難易度

 

おおむね、各大問とも、最後の方が難しくなっています。

 

そのような中、大問3「速さと比」は、小問(1)からかなり難しく、ここでつまずくと、大問3全体を落としますから、厳しい問題でした。

 

もっとも、天才技を必要とするような難問はほとんどなく、基本的なテクニックを高く積み上げるタイプの難問になっています。

 

従って、勉強すれば報われるし、勉強しないと報われないでしょう。

 

「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)

 

Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。

 

   出題分野&難易度マップ
大問1    
(1)  計算問題

A

(2) 規則性 D
(3) 時計算 B
大問2    
(1) 数の性質・練習 B
(2) 数の性質・場合の数 D
(3) 数の性質・場合の数 D
(4) 数の性質・場合の数 E
大問3    
(1) 速さと比・流水算 E
(2) 速さと比・流水算 E
(3) 速さと比・流水算 E

(4)

速さと比・流水算 E
大問4    
(1)ア 立体図形 D
(1)イ 立体図形 D
(1)ウ 立体図形 D
(2) 立体図形 D
大問5    
(1) 平面図形と比 D
(2) 平面図形と比 E
(3) 平面図形と比 E

 

それでは、順に見ていきましょう。

 

2、各論(大問1~5)

 

大問1

 

(1)「計算問題」

 

(2)「規則性」

 

「1」の直前で切ってグループ分けすると、グループごとの個数が、2個、4個、6個、8個……と、等差数列になります。

 

(1+N)×N≦2020

 

という式になり、平方数を手がかりに、おおよその見当をつけて、あてはめていきます。

 

N=44がちょうどよく、2020は、第45グループの40番目とわかります。

 

よって、40……答え

 

(3)「時計算」

 

5年生の基本問題です。

 

大問2「数の性質・場合の数」

 

(1)は練習。

 

(2)は、なるべく3倍して、速く333に到達するよう、がんばります。

 

3×3×3×3×3=243

 

これを3倍すると、333を飛び越してしまいます。

 

そこで、中間目標を設定します。

 

333÷3=111

 

111÷3=37

 

まず、37に持っていきたい。でも、3に3を足しても、3倍しても、3の倍数のままなので、37になりようがありません。

 

そこで、まず36を目標にします。

 

3×3+3=12 12×3=36

 

この36を3倍して、108。

 

3足して111。

 

3倍して333。全6回(答え)

 

(3)は、「1回Aを押すと、偶数と奇数が入れ替わる」という規則性に気がつくと、簡単です。

 

Aの押し方は、1回、3回、5回で、場合分け。

 

(4)は最終目標が36なので、3倍は、あまり活用できません。(すぐ36を飛び越してしまいます)

 

3倍は2回まで、つまり、0回、1回、2回で場合分けです。

 

大問3「速さと比・流水算」

 

本問が最も重量級の問題でした。

 

何しろ、事実関係が複雑で、図に表そうとしても、ゴチャゴチャになってしまいます。

 

でも、慎重に、ていねいに図をかき、一つ一つ確認していくと、結局、「速さと比」の基本である「比例と逆比」を使うだけということが、わかります。

  • 時間が一定のとき、速さと距離は比例
  • 距離が一定のとき、速さと時間は逆比

これだけです。

 

この2つは、練習によって慣れれば、少々複雑な図になっても、使いこなせます。

 

練習量がモノを言う、聖光らしい応用問題です。

 

合格者平均点から推定すると、本問(1)でつまずいて、大問3をすべて落とすと、合格は難しくなります。

 

合否を分けた問題だと思われます。

 

大問4「立体図形」

 

本問も、易しい問題ではありません。

 

でも、このような投影図の問題は、どこかで解いたことがあるのではないでしょうか?

 

特に目新しいテクニックは含まれていません。

 

立体図形を見るとき、どこを底面ととらえるかは、刻刻と変わります。

 

「今の作業に必要な角度」から立体をとらえられるように、練習しておきましょう。

 

大問5「平面図形と比」

 

本問は、(3)がひらめき型の問題でしょう。思いつかないと、どうにもなりません。

 

ただし、思いつくためのヒントが(2)にあります。

 

つまり、正六角形のある辺を底辺とする三角形は、点Pの位置が、ある線上を動く限り、1/4㎠をキープし、「その線を越えると、1/4㎠より大きくなる」「その線を下回ると、1/4㎠より小さくなる」という仕組みを、(2)でつかみとるのです。

 

そうすれば、(3)の答えも見えてきます。

 

対策(第1回)

聖光学院の算数は、難問が出題されます。

 

でも、その難しさとは、基本テクニックを高く積み上げる、その「高さ」にあります。

 

無から有を生み出すような、無茶ぶりではありません。

 

本年度大問3「速さと比」などは、そのような意味での難問を象徴しています。

 

日頃から、粘り強く考えるトレーニングを積んで下さい。

 

その努力は、きっと報われます。



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