広尾学園中-入試結果報告会リポート2019年


5月25日実施

広尾学園中学校の2019年度入試結果報告会(5月25日実施)に、行ってまいりました。

 

地下鉄広尾駅を出て、新緑まぶしい街路樹沿いを少し歩くと、ガラス張りの現代建築物がそびえ立っています。

 

ここが、うわさの広尾学園。

 

中に入ると、緑がかった美しいパンフレットと、科目別得点表の掲載された資料をいただきました。

 

渡された「広尾学園」というname-tagを、首からぶら下げた筆者は、ほとんど外資系IT企業の社員気分……

  

さて、肝心の入試結果について。

 

全体的分析

 

「多くの回について、受験者平均、合格者平均、合格最低点とも、前年度とほぼ同様の結果」でした。

 

ただし、「問題が難化した医サイ回の合格最低点が、前年度より10点ほど低下した」そうです。

 

また、医サイ回の入試は、合格最低点が本科、インターSGと比べて低いが、これは、「算数、理科の入試問題で、思考型・記述型の問題を多く出題しているため」とのことでした。

 

また、「受験者平均と合格者平均の差が最も大きいのは算数。この傾向は、昨年度以前から、変わっていない。ただし、2019年度医サイ回においては、理科が最も差のついた科目だった」そうです。

 

国語の結果分析・対策

国語の問題構成は、

  1. 漢字
  2. 語句
  3. 物語文
  4. 説明的文章

となっています。

 

漢字は、「同音異義語や同訓異義語、新聞やニュースなどでよく使用されている漢字もしっかりと練習しておきましょう」とのことです。

 

日々の漢字練習では、「なぐり書きではなく、正しく書く習慣をつけましょう。」

 

小学校6年生までの配当漢字をまとめて確認するためには、「漢字検定5級程度までの問題集を解いてみるのも一つの方法」だそうです。

 

そして、「語彙力」だけでなく、「語彙運用力」が大事。すなわち、「知識だけでなく、その言葉がどのように使用されるのかという生きた語彙力が大事」なのだそうです。

 

「例文を用いた語彙学習を」とのことでした。

 

 

物語文については、「選択肢問題のほとんどが、受験者平均が70%前後の正答率であるのに対し、記述問題では34%程度の正答率」

 

「自分の考えていることを、50~100字程度で、人に伝わるような文章で書けるようにしておいてください」

 

説明的文章についても、「記述問題については相対的に低い正答率」で、「記述する練習を継続」しましょう。

 

ここからは、筆者が資料を見ていて、気づいた点。

 

物語文、説明的文章の両方で、「抽象表現を具体的にわかりやすく説明する問題」が出題されると書いてあります。

 

この「抽象表現」は、小学生が最も苦手とするところ。

 

記述問題の正答率が低い原因の一つは、記述力そのものもさることながら、抽象的な言葉の意味を知らない、あるいは、具体的な表現に言い換える語彙を持っていない、という点にあるのではないでしょうか。

 

「ない袖は振れぬ」ということです。

 

記述力は、語彙力を含んでいます。

 

記述力アップのためにも、語彙力の充実が望まれます。

 

算数の結果分析・対策

まず、第1回~第3回について。

 

計算問題(小問4題)は、すべての問題において、受験者正答率が約85%となってます。

 

小問集合(小問が4題)は、中学受験用問題集などにある基本問題や標準問題に相当する問題を出題していて、受験者正答率は約72%となっています。

 

応用問題では、「場合の数」「規則性」「平面図形や空間図形」の問題で、例年、受験者と合格者の正答率の差が20%~30%となっているものが多く、合否を分けた単元だそうです。

 

記述問題でも、例年、受験者と合格者の正答率は大きな差が出ており、30%以上の差がつく場合もあるそうです。

 

 

次は、医進・サイエンス回について。

 

すべての大問が応用問題。記述問題は50点分。

 

応用問題の(1)(2)では、基本的な問題が多く出題されており、中学受験用問題集の標準レベルの問題を十分こなしていれば解ける問題。

 

これに対し、(3)の記述問題では、例年、受験生と合格者の正答率に大きな差が出ています。

 

医サイ回の記述問題では、

 

「答えを出すところまでたどり着かなくても、わかったところまで書き出すことで、10点中、7~8点の部分点を獲得している受験生が多くいた」

 

「数列の規則の選び方によって計算量が変わる問題では、その選び方にも、部分点をつけている」

 

ということです。

 

かなりきめ細かい採点のようです。

 

では、どのような勉強をすればよいのでしょうか?(対策)

 

まず、計算問題。

 

「合格者の多くは、6年生の5、6月ごろから、毎日、計算練習に取り組んでいるようです。」

 

小問集合について。

 

「中学受験用問題集における標準レベルの問題を、毎日1問以上は解いておきましょう。」

 

応用問題について。

 

「苦手分野がある場合、その分野の簡単な問題から取り組み始め、6年生の夏まで継続して取り組むことで、苦手克服に成功したケースが多いようです。」

 

「記述問題では、答えに至るまでの過程を問うので、自分の考えを記述できるようにしておきましょう。」

 

「医サイ回では、これらに加え、日頃から算数にどのくらい興味をもって取り組んできたか、またどのような考え方をして問題を解いているか、を測ります。」

 

とのことです。

 

また、第3回大問2(3)では、正三角形を転がす問題が出題されました。

 

「図形が動く問題は、受験生が苦手な傾向にある」

 

「頭の中で転がせない場合は、実際に正三角形を作って、転がしてみよう。自分で動かす体験が重要」

 

なのだそうです。

 

理科の結果分析・対策

 

「2019年入試では、第3回入試と、医サイ回入試において、化学分野の問5の計算問題が、受験者得点率と、合格者得点率の差が大きかった」

 

とのことです。

 

例えば、医サイ回の化学計算問題では、「S型イブプロフェン」「R型イブプロフェン」「鏡像異性体」「ラセミ混合物」といった言葉や、ぼうグラフを含む、長文問題が出題されましたが、

 

「このような知識を覚えるのではなく、理科的な考え方をすること、理科的文章を読めるようにすることが、大切」

 

なのだそうです。

 

2020年度入試に向けての対策は?

 

第1回~第3回に向けた対策

 

「基礎的な知識をもとに、出題されている資料や条件などから考えることができるかどうかを問います。」

 

「大問5は、自然現象に関する写真や絵・図・グラフ・表・文章などを提示し、そこから読み取れる理科的な内容を文章で説明する問題を出題します。」

 

「出題する順番は必ず大問1から、物理・化学・生物・地学・論述問題です。自分の得意な分野から解答していき、わからない問題があれば時間をかけすぎず、すべての問題に目を通すことをお薦めします。」

 

ということです。(学校配布の資料より)

 

医サイ回に向けた対策

 

医進・サイエンス回の入試問題では、中学入試向けの教科書や参考書等ではあまり扱っていない題材からも出題されます。ただし、知らない内容であっても解答できるように、会話文や文章を長めにとり、丁寧に説明を加えています。そこから得た知識をその場で体系化して、理科的に深く考えることができるかどうかが問われています。出題されている条件や結果などの情報を整理しながら実験や現象を捉えていくことが大切です。普段からものごとを丁寧に考える学習をしていくことが効果的です。」

 

「自分の得意な分野から解答していき、わからない問題があれば時間をかけすぎず、すべての問題に目を通すことをお薦めします。」

 

ということです。(学校配布の資料より)

 

その他には、「計算力を試すのではなく、理解しているかどうかを試している」ので、「理解していれば、計算は楽」になるよう、問題を作ってあるそうです。

 

計算に手こずるな、と思ったら、理解不足かもしれませんね。

 

また、入学者(合格者)アンケートでは、対策として、「得意分野を増やすように勉強し、理科を好きになること」があげられており、理科担当の先生も、お薦めの勉強方法と述べられていました。

 

社会の結果分析・対策

1、地理分野

 

「資料やグラフから特徴を読み取る問題は正答率が60~70%と高かったが、地形図や地図を使った問題は正答率がやや低くなった。」

 

「地形図や地図にも目を通すように。」

 

合格者アンケートによると、対策として、

  • 地図帳、白地図を利用
  • 資料・写真が豊富な学校の教科書を読んだりすると良い

が、あげられています。

 

2、歴史分野

 

「単純に知識を問う問題だけを出題するわけではありませんので、表面的な知識の暗記だけでなく、一つひとつの出来事を理解し、他の出来事とどう繋がっているのかということを理解することが大切です。時代の流れを意識して勉強をするように心がけてください。」

 

ということです。

 

合格者アンケートによると、対策として、

  • 教科書を読む(年表・資料・写真が豊富)
  • マンガ日本の歴史(流れが理解できる)
  • NHK高校講座をよく見ていた

などが、あげられています。

 

NHK高校講座は、芸能人なども出演していて、中学受験性の小学生にとっても、難しくないそうです。

 

3、公民分野

 

「日本国憲法や国会・内閣といった政治分野の正答率は高いものの、経済、地方自治、国際社会、社会保障などの分野では、正答率が低くなる傾向があります。」

 

よって、

 

「広く全体を学ぶようにしてください。時事問題も出題しますので、新聞やテレビのニュースなどにこまめに接し、理解を深めてください。」

 

とのことです。

 

4、論述

 

「論述問題はテーマがどこから出題されるかわからないため、”どのように対策をすれば良いのかわからない”と思われる方が多いかもしれません。しかし、今回出題された論述問題の中で、テーマについての知識を知らなければ解けないという問題は一問もありません。その場で資料を読んで考える問題が中心となります。」

 

対策は?

 

「日頃から、身近な問題に対して関心を持ち、その問題の「原因」・「理由」・「影響」などについて自分で考えてみるという姿勢が必要です。」

 

「また、過去問に取り組むことも有効です。問題文についている複数の図や資料には必ず意味があります。これらを見たときに、そのうち一つの資料だけを用いて解答するのでは完全な解答にはなりません。すべての資料をしっかり使って、解答するよう心がけましょう。」

 

ということでした。

 

学校配布の資料が、見事にまとまっているため、引用「 」が多くなりました。

 

 

在校生からの紹介

入試結果報告は以上で、このあと、本科コース、医サイコース、インターナショナルコースの3人の生徒さんから、学校紹介がありました。

 

本科コースの女子生徒さんは、広尾学園の理念である「自律と共生」について、見事なプレゼン力で、語ってくださいました。

 

医サイコースの男子生徒さんは、もう研究者です。

 

インターナショナルコースの男子生徒さんは、バイリンガルとのことですが、速射砲のようなネイティブ-イングリッシュで、満場の度肝を抜きました。

 

皆さん、それそれ、広尾学園の理想を絵に描いたような、すばらしい生徒さんでした。

 

どうもありがとうございました。

 



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