目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)出題分野 |
(2)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
1、概要
雙葉中学2021年・算数は、例年通りの出題傾向。難易度は、易し目でした。
(1)出題分野
「割合と比」「速さ」「平面図形」「立体図形・場合の数」などから出題されました。
2021年は、特に「割合と比」からの出題が60%ほどを占め、圧倒的です。
また、「式と計算」の記述も、しっかり求められています。
(2)難易度
例年通り、易しい問題から、難しい問題へと、ほぼ順序よく並んでいます。
難問は、大問4と、大問5(2)②。前者は、展開図を頭の中で組み立てる難しさ。後者は計算が複雑になる難しさ。
それ以外の問題はかなり易しく、4年生、5年生の基本問題も、多数出題されています。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に、難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算 | A |
割合(食塩水) | B | |
(3) | 平面図形(面積) | B |
(4) | 速さ(通過算) | C |
大問2 | 割合(相当算) | C |
大問3 | ||
(1) | 割合 | C |
(2) | 割合 | D |
(3) | 割合・つるかめ算 | D |
大問4 | 立体・場合の数 | E |
大問5 | ||
(1) | 仕事算・比 | C |
(2)① | 仕事算・比 | C |
(2)② | 仕事算・比 | E |
それでは、順に見ていきましょう。
2、各論
大問1
(1)「計算」
(2)「割合(食塩水)」
5年生の基本問題です。
(3)「平面図形(面積)」
4年生の基本問題です。
(4)「速さ(通過算)」
5年生の基本問題です。
大問2「割合(相当算)」
5年生の基本問題です。
ここまで、満点を目指しましょう。
大問3「割合・つるかめ算」
(1)は10800÷90÷0.96=125人で、これも5年生の基本問題ですが、(2)から少し難しくなります。
本問では、「大人」「中人」「小人」の3種類が登場し、難しそうですが、「小人」について、条件がくわしく設定されています。
そこで、全体から、「小人」部分を切り離すと、残りは「大人」「中人」の倍数算、つるかめ算になります。
大問4「立体図形・場合の数」
本年度の雙葉で、最も難しい問題です。
正四面体の展開図は2種類。展開図全体の形が正三角形になるもの(1種類)と、平行四辺形(向きを考えると2種類)になるものです。
立方体の展開図については、よく勉強してあると思いますが、正四面体も、要領は同じです。
立方体の展開図を「理解」していれば、正四面体の展開図も、その場で2種類と確信を持てたでしょう。
ただ、そうだとしても、本問ならではの難しさが残ります。
展開図上は異なるぬり方でも、「組み立てたとき」同じだと、同じものとしなければならないからです。
ポイントは、平行四辺形の傾く方向が異なっていても、組み立てると同じになる、という点です。
大問5「仕事算・比」
(1)と(2)①については、基本問題なので、どの塾のテキストでも勉強しているでしょう。
全体を「1」とするか?「最小公倍数」とするか?
計算を整数で行うには、後者が適しています。(計算の工夫)
本問では、全体を28と12の最小公倍数84にすると、計算が簡単になります。
ただ、そうしたとしても、(2)②の計算は、容易ではありません。
本問は、最終的な答えの分母が17であり、どんなに計算の工夫をしても、計算は大変です。
大問4と並び、本年度の最強問題でした。
当ホームページ内「雙葉中学の算数」の中で述べた対策が、本年度にもそのまま当てはまります。
偏差値に比べ、易し目の問題が多数出題される学校です。
合格点は相当に高いと推測されます。
従って、定番問題をまんべんなく勉強し、ミスしないこと、記述力をつけることが大切です。
さらに、本年は「割合と比」からの出題が目立ちましたが、特に「仕事算」を比で解く問題は、雙葉の伝統でもありますから、よく準備しておきましょう。
厳しい社会状況の中、易し目の出題となりましたが、来年以降は、もう少し難しい問題も復活すると、現時点(2021年7月)では予想しています。
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