早稲田中学の国語は、50分、60点満点です。
例年、物語文が1問、論説文が1問、出題されます。
漢字の書き取りは、本文から出題されます。
50分の制限時間に対し、本文の長さは、標準やや長め。設問数は、標準やや少なめです。
設問数が少ない分、筆者の主張や主題をズバリ問うものが多く、読解と直接関係ない部分で、あれこれと手間のかかるものは、ほとんどありません。
よって、無理に速読する必要はなく、読解が正確にできていれば、かなり容易に正解できます。
出題形式は、「選択式」「抜き出し」が多いのですが、「記述式」も確実に出題されます。
「選択式」は、あげ足を取るような引っかけ問題ではなく、読解ができていて、素直に答えれば、正解できます。
「抜き出し」は、ぼう線部から遠い所から抜き出すこともありますが、その場合でも、文脈をたどれば容易に見つけることができます。
「記述式」の字数は、少ないもので25~35字、多いもので45~55字程度です。
「本文中の言葉を用いて」という条件がついていることが多く、全く自分自身の言葉を考え出さなければならないものは、まれです。
ただし、本文を深く理解していなければ、満足な答案を書くことができないため、難易度は高めといえます。
近年出題された文章は、物語文、論説文とも、「多様性」がテーマになっているものが多いように思われます。
たとえば、
などです。
夏目漱石は、今から100年以上前に、21世紀の日本が「少子化問題」、すなわち、男女のあり方の問題に直面することを予言しましたが、漱石の小説「門」も、論説文の中で、触れられています。
ちなみに、早稲田中学の近所は、漱石の生まれ育った地であり、漱石記念館や「夏目坂」もあります。
早稲田中学の先生方は、この、古くて新しい巨匠に、強い興味をお持ちかもしれません。