目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)入試結果
年度 | 受験者平均点 | 合格者平均点 |
2022 | 27.8 | 37.4 |
2021 | 30.5 | 38.6 |
(2)出題分野
「平面図形」「立体図形」「仕事算・ニュートン算」「速さ・時計算」を中心に、出題されています。
小問で、「数の性質」「つるかめ算」「割合・濃さ」も出題されています。
全体として、図形重視、単位当たりの量重視の出題です。
また、長文でルール指定する問題もあり(大問2(3))、算数的読解力が必要です。
(3)難易度
各大問の最後の小問が、かなり難しくなっています。
とりわけ、大問1(3)、大問2(3)、大問4(3)は、難問です。
出題分野&難易度マップを掲載致します。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 数の性質 | B |
(2) | つるかめ算 | C |
(3) | 割合・濃さ | E |
大問2 | ||
(1) | 平面図形・回転 | C |
(2) | 平面図形と比 | D |
(3) | 立体図形・パズル | E |
大問3 | ||
(1) | ニュートン算 | C |
(2) | ニュートン算 | D |
大問4 | ||
(1) | 速さ・時計算 | C |
(2) | 速さ・時計算 | D |
(3) | 速さ・時計算 | E |
大問5 | ||
(1) | 立体切断 | B |
(2)① | 立体切断 | C |
(2)③ | 立体切断 | C |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1(1)「数の性質」
17で割ると3余る整数➡3,20,37,54,71,88,105,122
23で割ると7余る整数➡7,30,53,76,99,122
1番目は122
ここからは、17と23の最小公倍数ずつ大きくなります。
122+17×23×2=904(答)
大問1(2)「つるかめ算」
3段つるかめです。
2段つるかめに持ち込むため、63円はがきを、切り離します。
72×2/3=48……はがきの枚数
72×1/3=24……切手の枚数合計
5000-63×48=2076
つまり、84円切手と94円切手が、合計24枚で2076円(2段つるかめ)です。
(94×24-2076)÷(94-84)=18枚(答)
大問1(3)「割合・濃さ」
8-5:5-3=3:2より、AとBの重さの比は3:2
そこで、Aの濃さを3、Bの濃さを2とします。
Cが12%より濃いことは明らかなので、Cの濃さを□+12%とします。
よって、
よって、□+3:□=9:4、□=2.4
よって、12+2.4=14.4%(答)
大問2(1)「平面図形・回転」
Pが動くときは、常に半径4cmの回転移動です。
中心角合計は、120+30+165=315度
よって、4×2×3.14×315/360=21.98cm(答)
大問2(2)「平面図形と比」
全体の方針として、三角形AEFから三角形AHIを引き、三角形ECFを加えます。
まず、準備として、AE、AFがDGと交わる点をH、Iとします。
また、DGの延長とCBの延長が交わる点をJとします。
三角形ADFとADGの面積がともに210㎠であることから、ADとGFが平行、すなわち、AG:GB=3:2であることが、わかります。
AFとDGは、平行四辺形AGFDの対角線なので、AI:IF=1:1
BE=15、EC=6とおくと、三角形GADと三角形GBJが相似で、相似比3:2より、BJ=14
三角形HADと三角形HFJは相似で相似比はAD:EJ=21:29
よって、AH:HE=21:29
平行四辺形ABCD=210×2×5/3=700㎠
三角形ABE=700×5/7×1/2=250㎠
三角形ECF=700×2/7×2/5×1/2=40㎠
よって、
三角形AEF=700-(210+250+40)=200㎠
三角形AHI=200×1/2×21/50=42㎠
斜線部分=200-42+40=198㎠
典型的な「平面図形と比」の問題ですが、計算量が多く、それなりに大変です。
大問2(3)「立体図形・パズル」
本問のポイントは、2つあります。
1つ目は、「ワープ」です。
展開図上、離れている点が、展開図を組み立てたときには、同一の点となります。
よって、一筆書きの通り道は、展開図のある点から別の点へ、いきなり飛びます。
2つ目は、同じ面上を2回続けないということです。
これは、手順1~3より明らかですが、問題文でも、さらにダメ押しで、確認しています。
この2点に注意しながら、進路を決めます。
まず、②の次は、左上の正三角形へ飛ぶ一択です。
ここで、進路はアかイに分かれます。
④に続くには、アへ進むしかありません。(ワープして④へ行くわけです)
連続して同じ面上は通れないので、⑤はオ。(カだと次がありません)
⑥はイかウになります。
ここでウを選択すると、次はク、エ、イとなってしまい、⑩へつながりません。
よって、⑥はイ。
⑦はエ。⑧でキ、クに分かれますが、⑩へ続くのは、キです。
よって、⑥はイ、⑧キ(答)
ちなみに、⑪はク、⑫はウ
解きながら、進路をすぐ選べる時と、少し先まで読まないと選べない時があることに気づきます。
そして、後者の時が、すなわち⑥と⑧になっています。
⑥と⑧を問われていることがヒントになり、自分が正しく解いているという確信が持てる問題でした。
大問3「ニュートン算」
(1)
給水管1本分の1分間の給水量を1とします。
排水管1本文の1分間の排水量を[1]とします。
(65-55)÷([2]×59-[2]×55)=1.25
よって、排水管1本分の排水量は、給水管1本分の給水量の1.25倍(ア答)
(2)
2×55×1.25-55=82.5(もともとの水量)
82.5÷(1.25×3-1)=30分(イ答)
2.5×55-3.75×30=25➡これが60L
1.25は60L÷25×1.25=3L(ウ答)
82.5は60L÷25×82.5=198L(エ答)
大問4「速さ・時計算」
まず、針の分速(角速度)を求めておきます。
(1)
どちらも、割り切れるには2不足しています。
よって、3と8の最小公倍数24に2不足
24-2=22時(答)
(2)
Cの位置から、□時30分~37.5分の間です。
BがAに追いつくのは、360÷(120-45)=4.8(4時48分)
次は9.6(9時36分)(答)
(3)
Aの位置から、3時台、11時台、19時台のいずれかです。
Bの位置から19時台に確定します。
そこで、19時0分のときのA、B、Cの位置を確認します。
です。
本問はA、B、Cの位置関係が問題なので、Bが止まっていると仮定します。
すると、Aは反時計回りに75度/分、Cは時計回りに240度/分、回転します。
2等分の時の、AとBの角度を、□度とします。(CとBの角度も□度です)
15+□:120+□=75:240
15+□:120+□=5:16
よって、11が105度、16は105×16/11度
Cがこれだけ進むのは
105×16/11÷240×60分=38と2/11分
よって、19時38と2/11分(答)
大問5「立体切断」
(1)
三角柱APD-BQCです。
108×2/3×1/2=36㎤
(2)
PQを2:1に分ける(内分する)点をRとします。
三角柱AEF-DHGから、三角すいR-APDを除いた立体です。
108×1/2=54
108×2/3×1/2×2/3×1/3=8
よって、54-8=46㎤(答)
・マルイチ算や、比例式(内項の積=外項の積)を使いこなせると、圧倒的に有利です。
たとえば、大問1(3)、大問4(3)において、です。
大問4(3)はシャドー(影)のテクニックを使ったり、算数的なアイデア(差に注目する)を使ったりしても解けますが、比例式の方が、はるかに簡単です。
・立体切断(大問5)は、第2回の方が、出題可能性は高い傾向にありますが、第1回でも出題されます。
今回は、基本的な切断にとどまりましたが、大問4の難易度からすると、いつ、高度な切断問題が出題されても、不思議ではありません。
今回は、切り口が2つの問題でした。
他には、斜めの面を斜めに切断する問題などもあります。
準備怠りなく、です。
・大問2(2)「平面図形と比」、大問3「ニュートン算」は、中学受験・算数の定番中の定番です。
知識問題といってよいでしょう。
ただし、知識問題の中では、最高難度の問題であることも事実です。
このレベルの定番問題を確実に得点できるようにすることが、合格のために、きわめて重要です。
特に、ニュートン算は、解法が様々。
ある問題に向いている解法が、他の問題には向いていない、といったことが、よくあります。
解法が複数ある問題について、それぞれの解法のメリット、デメリットまで含め、十分に理解して、使い分けられるように、準備しておきましょう。
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