頌栄の国語は、例年、40分100点満点で、説明文1問、物語文1問が出題されます。
近年は、説明文が出題されず、
「物語文プラス物語文についての討論会」
という珍しい組み合わせの場合もあります。
漢字書き取りは、本文から独立して出題され、語句の意味は、本文中から出題されます。
設問形式は、選択式、記述式が中心です。
40分の制限時間に対し、本文の長さ、設問の数ともに標準的で無理のない出題です。
ただし、記述式は設問数こそそれほど多くはありませんが、字数がかなりの分量となっています。
40分間で、合計450~500字程度書くことが求められています。
また、記述式には、本文の理解を問うというよりは、本文をきっかけとする「自由作文」に近いものもあり、ユニークな出題です。
出題される文章は、中学受験で一般的な二元論とは、やや異なるように思われます。
まず、説明文は、筆者が反対説を論破するような、かたい論説文ではなく、小学生にもわかりやすいテーマを平易な言葉で説明するタイプ(説明文)が多いようです。
物語文も、「子どもが大人に成長する物語」といった教訓的なものではなく、あまり傾向はしぼれません。
では、出題方針は何かというと、
「本文の内容をきっかけとして、自分の意見を発表する能力を試す」
という点にあると考えられます。
物語文に対して「討論会」の様子が掲載され、それに対する自分の意見を求められるという出題は、その典型例でしょう。
あたかも、討論に参加し、相手の意見を受け止め、さらに自分の意見を発表するかのような出題になっています。
日頃から、物事に対する自分の考えを記述する練習(たとえば、日記を書くなど)が対策として有効です。