目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~4) |
「対策」 |
(1)入試結果
武蔵2022年算数は、点数高めの結果となりました。
合格者平均点 | 受験者平均点 | |
2022年 | 70.9 | 51.4 |
2021年 | 58.4 | 42 |
2020年 | 71.9 | 54.5 |
(武蔵中学ホームページより引用・算数100点満点)
(2)出題分野
「数の性質」「平面図形と比」「場合の数」「点の移動」など、武蔵らしい問題が出題されています。
大問2の「平面図形と比」は、武蔵の定番問題。
大問3の「場合の数」も、整数組み合わせの部分が、武蔵定番です。
(3)難易度
計算問題や、知識問題の数字替えなど、あまりにも簡単な問題は、出題されていません。
他方、手のつけようがない超難問も、出題されていません。
難関校にふさわしい、ほどほどの問題が多い中、時々、難問がみられる、という感じです。
その結果、合格者平均点は、かなり高くなりました。
出題分野&難易度マップを掲載致します。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 数の性質 | C |
(2) | 消去算 | C |
大問2 | ||
(1) | 平面図形と比 | C |
(2) | 平面図形と比 | C |
大問3 | ||
(1) | 場合の数 | C |
(2) | 場合の数 | D |
(3) | 場合の数 | E |
大問4 | ||
(1) | 点の移動 | C |
(2) | 点の移動 | C |
(3) | 点の移動 | E |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1(1)「数の性質」
1から9までの最小公倍数です。
2、4は、8の倍数に含め、3は9の倍数に含め、6は8の倍数と9の倍数に含めます。
結局、5×7×8×9=2520(ア)
奇数の素因数をすべてかけ合わせた整数です。
5×7×9=315(イ)
大問1(2)「消去算」
はがきの数を「は」、封筒の数を「ふ」とします。
「ふ」の数を最小公倍数の84にそえます。
1番目の式と3番目の式を比べて、
「は」×7=308、「は」=44、「ふ」=(166-44×2)÷3=26(答)
大問2「平面図形と比」
(1)
GH:HD=2:3、BG:GD=1:3より、BG:GH:HD=5:6:9(比合わせ)
5÷(5+6+9)=1/4
132×1/2×1/4=16.5㎠(答)
(2)
三角形BCDから、三角形HFDと三角形BEGを引きます。
9/20×9/11=81/220
1/4×1/3=1/12
1-81/220-1/12=181/330
132×1/2×181/330=36.2㎠(答)
大問3「場合の数」
(1)
(3+9)×7÷2=42……合計
42÷2=21、21-9=12
よって、9以外が、足して12になればよい。
(4,8,9)(5,7,9)(3,4,5,9)(答)
(2)
Aが21より軽いということは、9以外の和が11以下
0,3,4,5,6,7,8,34,35,36,37,38,45,46,47,56
以上16通り(答)
(3)
3gから8gまで、全部で6個の分銅1つ1つについて、Aにのせるか、Bにのせるか、選択肢が2通りあります。
2×2×2×2×2×2=64通り
この中には、すべてAにのせる場合が含まれてしまっているので
64-1=63通り……全体
63-3-16=44通り(答)
大問4「点の移動」
(1)
14×22/7×1/2=22
(22+14)÷2=18秒後(答)
(2)
弧ABの長さは22×3=66
66÷3=22秒、180/22……Pの角速度
22÷2=11秒、180/11……Qの角速度
45÷(180/11-180/22)=5.5秒後(答)
(3)
Pは24秒後、Bを出発。
Qは18秒後、Cに戻っているので、24秒後には、180/11×6=1080/11度回っている。
(180-1080/11)÷(180/11+180/22)=10/3
24+10/3=27と1/3秒後(1回目)
54秒後、QはCにいる。
この時、PはAを出発して6秒がたっている。
よって、180/22×6=1080/22度回っている
1080/22÷(180/11-180/22)=6
54+6=60秒後(3回目)
・大問1(1)は、武蔵定番の「数の性質」。
という性質を使います。
過去問は、姿形を変えて、くり返されます。
・大問2「平面図形と比」も、武蔵定番。
こちらは、姿形をほとんど変えずに、出題されました。
過去問演習が報われたのではないでしょうか。
大問2で失点していると、合格は非常に厳しくなります……と言いたいところですが、理論は簡単でも、計算が大変。
分母が220と12の分数で、通分しなければなりません。
これは、事実上、計算問題を兼ねた出題です。
計算力もつけておきましょう。
・大問3「場合の数」は、(1)を足がかりに(2)を解き、(1)(2)を利用して(3)を解きます。
出題者の誘導に、うまく乗ることがポイントです。
「和が○○以下になる組み合わせ」を書き出す問題も、過去問に類似問題があるでしょう。
努力が報われる問題です。
・大問4は、「角速度」。言葉は知らなくても、そのような解き方は、どこかで見ているはずです。
あとは、点P、Qを少しずつ動かして、確かめながら解き進めます。
かなり手間です。(1)(2)を確実に得点しましょう。
以上が2022年度の武蔵算数です。
過去問から、アイデアを抽出できた人にとっては、取り組みやすい問題だったでしょう。
レッツ算数教室では、この「抽出したアイデア」を「算数の発想法」とよんでいます。
過去問を解き終わったあと、どのような発想法が使われていたか、確認すると、力がつきます。
算数の発想法については、当ホームページ内
の中で、さらにくわしくご説明しています。
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