桐朋2018年第1回算数は、ほぼ例年通りの傾向、難易度でした。
前半~中盤は得点しやすく、最後の大問2問が、難問という構成になっています。
順に見ていきましょう。
大問1「計算問題」
ウオーミングアップ問題です。
大問2
(1)速さと比
(2)つるかめ算
(3)和と差の文章題
引き続き、ウオーミングアップ問題です。
大問3「平面図形と比」
たとえば、三角形AEH:三角形ABD=AE×AH:AB×AD=1×2:2×3=1:3です。(定番問題)
この要領で、すべて解けます。
大問4「割合」
これも、定番問題。特にコメントはありません。
大問5「速さ」
速さの入試問題なのに、比を使わなくても解けます。つまり、4、5年生でも、解けるということです。(1)(2)は絶対に落とせません。
ところが、(3)は結構、難しくなります。
「BがQ地点を通ってから30秒後にCがQ地点を通りました」ということです。
これを、「CがBより30秒早く出発していれば、BCはQ地点で出会いました」といいかえると、簡単になるでしょう。単純な出会い算になります。
これをヒントに、解いてみて下さい。
大問6「数の性質」「論理」
(1)いきなり難問です。aもbも2より大きい素数です。つまり、奇数です。奇数どうしの差は、偶数です。これが素数だというのですから、2しかありません。答え2。
(2)仮に、dが2でないとすると、cもdも、2より大きい素数、すなわち、奇数です。その和は2より大きい偶数です。これは、素数になりません。したがって、d=2。あとは、50より小さい素数をすべて書き出しておいて、2と足します。素数となるものが答え。
(3)d=2とa=b+2より、順に試すのですが、意外とすぐに調べ終わります。
大問6は3問とも、かなりの難問です。
大問7「論理」
(1)Aの数に、その2倍の数を足す、ということは、3倍するということです。Aの数を3倍したときの1の位が、Bの数となります。
つまり、BからAを求めるには、とりあえずBの数を3で割ればよい。
4÷3のように割り切れなければ、14÷3、24÷3と順に試して、割り切れたらそれが答えです。
(2)アが大きい方がいいですね。9、8と順に試してみましょう。これで解けるのかな?と心配になりますが、やってみると、アが決まると、いもづる式にイウエも決まります。
(3)難問です。Aの数字に対し、Bの数字が何になるか、和の1の位がいくつになるか、対応表を作りましょう。
「和」の欄に、5がありません。これは、AとBの和「5532」の「5」が4から1繰り上がって5になったものであることを示しています。すなわち、Aの千の位は1に確定です。Aの百の位は6に確定です。
3もありません。これは、AとBの和「5532」の「3」が2から1繰り上がって3になったものであることを示しています。和が2はA=3または8。すなわち、Aの下2ケタは、33,38,83,88に確定です。
答え、1633,1638,1683,1688
これをヒントに、自分でも試してみましょう。本問は非常に難しく、本番では、捨て問です。
前半~中盤が得点しやすく、終盤に難問が並んでいます。
よって、問題を解く順番や、捨て問の選び方について、特に対策は必要ありません。
順に解いていって、難しくなってきたら、ちょうど時間もなくなり、試験終了、でしょう。
このような構成ですから、中盤までの得点しやすい問題を、いかに確実に解くか?ということが、最大の対策になります。
この点、
と、中学受験算数でもっともオーソドックスな分野から、偏りなく、無理のない出題がなされています。
ですから、ふだんの勉強でも、当たり前の勉強を、無理なく、ムラなくこなすことが、対策として適切です。
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