目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)入試結果
受験者平均点 | 合格者平均点 | |
2020年 | 48.6 | 59.5 |
(山脇中学ホームページより引用・算数100点満点)
(2)出題分野
「つるかめ算」「植木算」「速さと比」「注水問題」「場合の数」「割合と比」「平面図形」など、オーソドックスな分野からバランスよく出題されています。
(3)難易度
大問1は、全8問から成る小問群です。後半の4問が、やや難しくなっています。
大問2、3は応用問題ですが、内部が小問に分かれていません。
通常、小問(1)がヒントになって、突破口を見つけるのですが、そのようなヒントなしで解くため、その分、難易度が高くなっています。
大問5「場合の数」は、最後の(3)が、かなり難しい問題です。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 計算問題 | A |
(3) | 集合 | B |
(4) | 植木算 | B |
(5) | 比 | C |
(6) | 割合・濃度 | C |
(7) | 平面図形・角度 | C |
(8) | 平面図形・等積移動 | C |
大問2 | 3段つるかめ | C |
大問3 | 速さと比 | C |
大問4 | ||
(1) | 水そう(注水問題) | B |
(2) | 水そう(注水問題) | B |
(3) | 水そう(注水問題) | C |
大問5 | ||
(1) | 場合の数 | B |
(2) | 場合の数 | C |
(3) | 場合の数 | D |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1(1)(2)「計算問題」
ウオーミングアップ問題です。
大問1(3)「集合」
28+17-37=8……電車もバスも利用
28-8=20人(答)
大問1(4)「植木算」
51、68、102の最大公約数は、17。
ぐるりと1周する植木算なので、(51+68+102)÷17=13本(答)
大問1(5)「比」
イ=①とすると、
となります。
合計は、五角形の内角の和なので540度。
540-90-8+4+50=496
②+②+③+①=⑧
496÷8=62……➀
62×2+8=132度(答)
大問1(6)「割合・濃さ」
面積図をかいて、4%より上の面積と下の面積が等しいことを利用します。
4×800-(8-4)×600=800
800÷(6-4)=400g(答)
大問1(7)「平面図形・角度」
○○××=360-(57+71)=232
○×=232÷2=116
X=180-116=64度(答)
大問1(8)「平面図形・等積移動」
中心角60度のおうぎ形2枚になります。
3×3×3.14×1/3=9.42㎠(答)
大問2「3段つるかめ」
チョコレートとマドレーヌの平均は110円。
よって、260円と110円、合わせて20個で3400円のつるかめ算に持ち込みます。
(3400-110×20)÷(260-110)=8個(答)
大問3「速さと比」
2100÷60=35分
8:18-7:30-0:01=12分(往復部分にかかった時間の合計)
12÷(1+2)×2=8分
60×8=480m(答)
大問4「水そう(注水問題)」
(1)15×20-5×12-5×6=210
210×10=2100㎤(容積)
(2)つるかめ算です。
(100×30.6-2100)÷(100-50)=19.2分=19分12秒後(答)
(3)蛇口Bを使い始めた時までに、50×19.2=960㎤の水が入っています。
このうち、最も深いくぼみ部分には、5×8×10=400㎤入っているので、残りは、960-560㎤
これを底面積140㎠で割ると、4cm
よって、5+4=9cm(答)
大問5「場合の数」
(1)61,62,63の3通り(答)
(2)初めに6が出て、その後、1点が2回→3×3=9通り
初めは何でもよく、2回目に6が出て、3回目に2点→6×1×2=12通り
合計9+12=21通り(答)
(3)1回でも6が出ると、9点以上にはならない。
9点以上になるには、「1点が1回、2点が4回」、または、「2点が5回」
前者は3×2×2×2×2×5=240通り
後者は2×2×2×2×2=32通り
240+32=272通り(答)
全体的にオーソドックスな中学入試問題なので、塾のテキストの基本問題をよくマスターすることが重要です。
たとえば、大問2の3段つるかめは、各論でご紹介したテクニックを知っていれば、難なく解けますが、知らないと苦戦します。
このような部分をしっかりおさえておくことが大切です。
ただ、それでも、大問5(3)のような応用問題は、難しいでしょう。
一体どうすれば、このような応用問題を解けるようになるのでしょうか?
これは、教わった解法を思い出すという解き方では無理です。
その場で、自分の頭で考える必要があります。
その際役に立つのが、「算数の発想法」
本問では、「極端な場合を考える」という発想法が使われています。
具体的にどういうことかというと、
「最大、何点取れるのか?」
ということについて、考えてみるのです。
すると、2+2+2+2+2=10で、最大でも10点しか取れないことが、わかります。
ここから、1回でも6の目が出ると、9点に届かない、ということがわかり、問題を解くための、決定的な糸口が見つかります。
レッツ算数教室では、このように、ただ解法を理解するだけでなく、自分で考えられるようになる指導を行っています。
算数の発想法については、当ホームページ内
の中で、さらにくわしく、ご説明しています。