浦和明の星中2019年第1回算数は、やや易し目の出題となりました。
特に、例年、難問が出題されていた終盤が易しく、平均点を押し上げました。
もっとも、その分、大問1(小問群)の終盤、大問3で、難問が出題されています。
捨て問、取り問の選択や、時間配分で、差がついたと思われます。
順に見ていきましょう。
大問1
(1)「計算問題」
ウオーミングアップ問題です。
(2)「平面図形と比」
A:B=3:9=1:3。A:C=3:6=1:2。
よって、たての線は、正方形を1:3に分け、横の線は、正方形を1:2に分けています。
正方形の1辺の長さを⑫とすると、Dのたては⑧、横は⑨。
また、Dの面積は6×3=18㎠
18=8×9÷4=(8÷2)×(9÷2)=4×4.5
よって、Dのたて4cm、横4.5cm。周りの長さは
(4+4.5)×2=17cm(答え)
(3)「平面図形(面積)」
半径4cm、中心角135度のおうぎ形から、半径2cm、中心角270度のおうぎ形と、直角二等辺三角形を引きます。
4×4×3.14÷8×3-2×2×3.14÷4×3-2×2÷2=6×3.14-3×3.14-2=3×3.14-2=7.42㎠(答え)
約分や分配法則を上手に使って、効率よく計算しましょう。
(4)「比」
昨年の桃を(5)、梨を(8)と設定します。
(5)+160個+(8)-30個=(13)+130個…今年の収穫
((5)+(8))×1.1=(14.3)…これも今年の収穫
よって、(14.3)-(13)=(1.3)=130個
(1)=100個。(5)=500個(答え)
定番問題が続いています。しっかり得点しましょう。
(5)「差集め算」
仮に、15cmずつ全て植えると、最後の1本は、ちょうど花壇の右端に植えることになります。
すると、10cmずつ植えた場合と比べて、240cmの差となります。
240÷(15-10)=48本(答え)
植木算ですが、片端には植えないので、植木の本数と間の個数は一致します。
(6)「パズル」
「差」は、どちらが大きいかまでは、教えてくれません。
よって、場合分けが増えて手に負えなくなるのではと、一瞬、気が遠くなります。
ところが、「5つの整数の合計が21」という条件は、意外と、きついのです。
1+2+3+4+5=15。これだけで、もう15です。
差は、最大8です。1+8=9。よって、5を9に取りかえましょう。
1+2+3+4+9=19
あと2しか大きくできません。
差7は、すでにゲットしています。(9-2)
差5は、9-4でよいようにも見えますが、9は差8と、差7で使ったので、もう使えません。
1+5=6より、4を6に取りかえてみましょう。
1+2+3+6+9=21
試しに、A=9,B=2,C=3,D=6,E=1とすると、うまくいきました。(答え)
難問です。
(7)「平面図形(角度)」
360÷5=72度…正五角形の一つの外角。
180-72=108度…正五角形の一つの内角。
「あ」は、等脚台形の1つの角なので、
(360-108×2)÷2=72度(答え)
授業でくわしく説明します。
大問2「水そうグラフ」
(1)アの上10cmまで水が入るのに、30秒かかります。
15×40×10÷30=200㎤(答え)
(2)45×40×30÷400=135秒=2分15秒後(答え)
ここまでは、基本問題です。
(3)24cmという高さは、いずれの仕切り板よりも高いので、水槽全体に24cmまで水が入る時間を求めます。
45×40×24=43200
43200-200×30=37200
37200÷400=93
93+30=123秒後=2分3秒後(答え)
大問3「規則性」
(1)1+2+3+……+9+10=55(ア)
10×10=100(イ)
練習です。
(2)直角二等辺三角形を2つ組み合わせると、正方形になることを、利用します。
ただし、正方形の対角線上の点をどちらの直角二等辺三角形に含めるかで、三角数としては、一つ違いになります。
100-1=99(ウ)
201番目の四角数は、対角線上に201個の点が並んでいます。201(エ)
(3)(1+49)×49÷2=25×49=1225(オ)
25×49=5×5×7×7=(5×7)×(5×7)=35×35
よって35(カ)
大問4「速さと比」
(1)明男くんが16分で走る距離を、星子さんは8分で走ります。
よって、1:2(答え)
(2)「つるかめ」
明男くんの速さを1、星子さんの速さを2→0.5、池の周囲を24と設定します。
星子さんが自転車に乗っているとき、2人の速さの和は3。
星子さんが歩いているとき、2人の速さの和は1.5。
距離合計24。時間合計10分。
よって、つるかめ算。
(3×10-24)÷(3-1.5)=4分間(答え)
大問5「立体図形」「規則性」
6×6×2=72(上下)
12×6×4=288(側面)
72+288=360㎠(ア)
一番上の段の側面積が、24-12=12㎠小さくなります。
360-12=348㎠(イ)
上から2段目の側面積は12㎠小さくなりますが、すき間の表面積が(36-9)×2=54㎠新たに生まれます。
結果、54-12=42㎠大きくなります。
360+42=402㎠(ウ)
上から、2,4,6,8,10段目の直方体Aを、Bに取りかえます。
5個(エ)
360+42×5=570㎠(オ)
注意!
12段目のAも、Bに取りかえると、表面積はかえって小さくなってしまうことが、「イ」よりわかっています。
易し目の出題ということで、受験者平均点、合格者平均点とも、例年より上がりました。
合格者平均点は、100点満点で、82.8点です。
数え方にもよりますが、小問単位で全21問あります。
このうち、落としてよいのは、3問か、せいぜい4問という、高得点レースとなっています。
難しかった問題は、大問1(6)、(7)イ、大問3(2)。
それ以外は、ほぼ満点ペースが求められています。
対策について。
一般的なことは「浦和明の星女子中学校の算数」のページに譲りますが、この回については、大問3が特徴的です。
三角数、四角数は、図形化して勉強しておくと、規則性が見つけやすくなります。
「数列の図形化」が、対策のポイントとなります。
五角数、六角数についても、図をかいて、どのような規則性があるか、研究してみてはいかがでしょうか。
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