目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)入試結果
白百合2022年度・算数は、昨年度よりも難化しました。
もっとも、昨年度の平均点があまりにも高く、今年が本来の点数ともいえます。
年度 | 受験者平均点 | 合格者平均点 |
2022 | 48.7 | 62.5 |
2021 | 75.0 | 87.8 |
2020 | 54.4 | 69.8 |
2019 | 47.0 | 57.8 |
(学校ホームページより。算数100点満点)
(2)出題分野
「場合の数」「平面図形」「割合」から、集中的に出題されています。
(3)難易度
標準レベルの問題と難問によって、構成されています。
標準レベルの問題では、かつて超難関校で出題された難問で、現在はすっかり有名になった定番問題が採用されています。
標準レベルとはいっても、勉強していなければ、正解するのは厳しいでしょう。
出題分野&難易度マップを掲載いたします。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 場合の数 | C |
(2) | 場合の数 | C |
大問2 | 平面図形・比 | D |
大問3 | ||
(1) | 割合・濃さ | B |
(2) | 割合・濃さ | C |
(3) | 割合・濃さ | E |
大問4 | ||
(1) | 割合・仕事算 | B |
(2) | 割合・仕事算 | C |
(3) | 割合・仕事算 | C |
大問5 | ||
(1) | 平面図形 | E |
(2) | 平面図形 | C |
それでは順に見ていきましょう。
大問1「場合の数」
場合分けします。
□にあてはまる数字を数えます。
3の倍数では、各位の数字の和が3の倍数となること、もちろんです。
大問2「平面図形」
典型的な三角形の相似の問題です。
「砂時計の相似」が3組あります。
大問3「割合・濃さ」
(1)(2)は、よくある定番問題です。
(2)は、本来、難問です。
(3)は、倍数算(連立方程式)に持ち込めば簡単ですが、小学生には、少々難しいかもしれません。
大問4「割合・仕事算」
本問も、某超難関校の過去問ですが、すっかり有名になり、今では標準問題です。
「全員の人数×15/42」が整数になるというのがミソです。
大問5「平面図形」
(1)
等積移動すると、半径3cm、中心角30度のおうぎ形になります。
(2)
AC、BDを円の中心に対して点対称移動すると、補助線完成です。
等しい部分をチェックしていくと、最後に2等分することができます。
本問も某超難関校の過去問です。
本年度は、某超難関校の過去問が3問採用されています。(数字替え問題)
いずれも、初出題のときは難問で、捨て問といってもよかったのでしょうが、現在では有名な定番問題になっています。
これらの問題は、算数が得意な受験生でも、知らなければ正解は困難と思われます。
他方、算数がそれほど得意でなくても、しっかり努力していれば、確実に正解できます。
つまり、「定番問題をコツコツと勉強できるタイプの子を優先的に合格させたい」という学校の意図が、見て取れます。