慶應普通部の算数


傾向

慶應普通部の算数は、例年、大問8~10問ほどで構成されています。

 

大問1は計算問題。それ以降の大問は、それぞれテーマをもった応用問題が並んでいます。

 

1、大問1について

 

計算問題は、計算の工夫により、速く解けることもあります。ただし、時間をかけて工夫しても、今ひとつ計算がラクにならないこともあります。工夫に見合うメリットが得られるかは、その時々です。

 

2、大問2以降について

 

試験時間が40分に対し、大問8~10問前後というのは、かなり多いです。これは、一つ一つの大問が、他校の大問に比べ、やや軽いことを意味します。

 

通常は、各大問が小問(1)から始まり、(2)(3)と続きます。小問(1)が比較的易しく、突破口、ヒントの役割を果たしています。

 

ところが、普通部の大問は、必ずしも小問に分かれていません。むしろ、分かれていないことの方が多いです。ですから、ヒントなしで、すべて自分で考える必要があります。

 

その結果、問題文が短く、易しそうに見えながら、かなり難しい問題も多く見られます。特に、論理パズルにそのような傾向が顕著です。

 

3、出題分野について

 

「平面図形」「速さ(進行グラフ)」「場合の数」「論理パズル」「数の性質」などが、よく出題されています。また、「場合の数」の単元に限らず、広い意味で「場合分け」を必要とする問題がよく出ます。

 

4、難易度について

 

男子難関校の算数としては、標準的な難易度です。つまり、難しいということです。共学の慶応中等部が、易し目の問題を多数出題しているのとは、対照的です。

 

ただ、男子難関受験校が、大学入試改革に対応して、問題文の長文化を推し進めているのに対し、普通部の問題文は、従来通り短めです。

  

また、論理パズルは、面白い問題が多く、受験勉強の息抜きになりますが、難問ぞろいです。本番では最も厳しい問題かもしれません。序盤、中盤の論理パズルには、要注意です。

対策

ポイント1

過去問の検討が有効です。

 

「平面図形」であれば、2023年大問6、2022年大問9は、見かけは異なりますが、共通の発想で解ける問題です。

 

2018年大問2、2017年大問8も、類似問題です。

 

「速さ(進行グラフ)」であれば、2018年大問8、2017年大問5、2016年大問3は、類似問題です。

 

「場合の数」は、2017年大問7、2016年大問7が、類似問題です。

 

このように、過去問の数字替えではなくても、同じような発想で解ける問題が、連続して出題されることが多いので、過去問を検討した際には、関連する類似問題を合わせて勉強すると効果的です。

 

それと、やはり何といっても「場合分け」です。「論理パズル」も、結局、場合分けして考えていくわけで、普通部の算数で最も特徴的なのは、場合分け問題なのです。

 

場合分け能力は、公式を覚えるのと異なり、一朝一夕には身につきません。時間に余裕のある低学年のうちから、自分の頭でモレなく重複なく数え上げる練習を積みましょう。

 

2021年大問6、2017年大問4、2016年大問5などは、いわゆる「場合の数」ではありませんが、「場合分け能力」を強く求められます。練習台として、最高の問題です。

ポイント2

大問が小問に分かれていない場合、「小問(1)」というヒント無しで自分で考えることになります。

 

その際、大きな応用問題のどこから切り込んでいくかが問題となります。

 

算数には、

 

「こう問われたら、ここから攻めていけばよい」

 

「この状況では、こう反応すればよい」

 

という「発想のパターン」があります。

 

これを身につけておくことが、普通部では、他校にも増して大切です。



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