恵泉女学園中学の算数は、例年、大問5問(年度によっては、7問)で構成されています。
大問1は、計算問題。大問2は、様々な分野からの小問群。大問3以降は、それぞれテーマをもった応用問題が並んでいます。
大問1の計算問題は、それほど手間ではありません。
分配法則などの「計算の工夫」、上手に通分するための「計算の知識」などがあれば、対処できます。
大問2の小問は、「平面図形」「割合、比」「数の性質」「場合の数」「約束記号」などが、出題されています。近年は「平面図形」の中でも「角度」を問う小問が、ほぼ必修のようです。
難易度は標準的で、難問というほどの問題は出題されていませんが、とても易しい問題は少数で、それなりに準備が必要です。
大問3以降の応用問題は、「平面図形」「速さ」「3段つるかめ、場合の数」「数の性質」「規則性」などの問題が、出題されています。
中学受験・算数の定番問題が多いです。
難易度は、標準的なものから、やや難しいものが多く、中にはかなりの難問も含まれています。
おおむね、易しい問題から難しい問題へと並び、一つの大問の中では、小問1、2、3の順に難しくなっていきます。
難しさの方向としては、「手間のかかる難しさ」ではなく、「論理的な難しさ」ですが、自分でひらめく必要のある難問は、それほど多くありません。
が、多く出題されています。
1、計算について
恵泉の算数では、とにかく手間のかかる、「計算のための計算問題」は、出題されません。
応用問題の中で行う計算も、数字の設定はほどほどで、いたずらに手間な問題は出題されません。
普通に、計算の工夫ができれば、大丈夫です。
2、大問2の小問では、近年、「角度」の問題が必修となっています。
「多角形の内角の和」「外角の定理」を利用した問題が多いので、過去問で、よく練習しておきましょう。
3、近年、「3段つるかめ」がよく出題されています。
つるかめ算は、「それがつるかめ算である」、と見抜くまでが難しく、見抜ければ後は簡単です。
でも、3段つるかめは、見抜いた後も、表を作って、可能性のある組み合わせを書き出し、条件に合うものに、しぼっていかなければなりません。
定番問題とはいえ、かなり難しい部類に入ります。
これも、過去問でよく練習しましょう。
4、3段つるかめと関連して、「場合の数」「場合分けを必要とする問題」が増加しています。
たとえば、2017年第1回大問5。分野的には「速さ」の問題です。
でも、速さの最大、最小を問われているので、「最も早い場合は、この位置関係。最も遅い場合は、この位置関係」と、場合分けが必要になります。
結局、近年の恵泉は、「場合分け能力」を重視しているようです。
「場合分け」の練習が効果的です。
5、問題文の意味がとりにくいときは?
たとえば、2018年A大問4。幼稚園コンサートの参加者数を問う問題です。
という条件です。2つ合わせて、「園児と保護者の人数は等しい」という条件です。
でも、園児自身は欠席で、保護者だけ参加することはあるのか?問題文からは、よくわかりません。
社会常識でも、アリともいえそう、ナシともいえそう。迷うところです。
でも、解答欄には、「○○人」と、一通りの答えしか、書き込むスペースしかありません。
それならば、答えが一通りに確定するように、問題文を解釈する必要があります。(本問では、園児欠席の場合、保護者の参加はナシです)
問題文の意味は、出題者の立場に立って、解釈しましょう。
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