フェリス女学院中学の算数


NEW! フェリス2024算数

傾向

フェリス女学院の算数は、例年、大問5問で構成されています。

 

大問1(1)は、計算問題。(2)~(5)は、様々な分野からの出題です。

 

普通、このような場合、様々な分野からの「小問群」となりますが、フェリスの場合、小問と呼ぶには、少々重たい問題、難しい問題が出題されています。

 

大問2以降は、それぞれテーマをもった応用問題が並んでいます。

 

1、頻出分野について。

 

「平面図形」「立体図形」が、コンスタントに出題されています。

 

「平面図形」問題の分類としては、「角度・面積」という分類と、「多角形・円」という分類がありますが、フェリスでは、そのいずれも、まんべんなく出題されます。

 

中学受験算数で非常によく出る平面図形問題は、「三角形の相似」ですが、フェリスでは、必ずしも、それだけにとどまりません。

 

「立体図形」は、「立体切断」「展開図」「水そうおもり問題」など、こちらも、様々なタイプが出題されています。流行の「立体切断」にとどまりません。

 

他の分野では、「速さ」「割合」「平均算」「論理パズル」などが、よく出題されます。

 

2、難易度について

 

全体的に、かなり難しい問題が出ます。

 

2016年以降、問題文の長文化が進み、重たい問題が増えたということもあります。

 

また、難しさの方向も、多様です。

  1. オリジナル性が高い問題(2018年大問3・2021年大問5)
  2. 中学数学の先取り問題(2017年大問1(3))
  3. 論理が複雑な問題(2016年大問1(4)、2016年大問5)
  4. 論理は易しいが、手間がかかる問題(2017年大問5)

など、様々です。

 

一口に算数の能力といっても、色々な要素が含まれています。それらを、総合的に、多角的に、判定しようという、出題傾向が見えます。

対策

フェリスのように、受験生のレベルが高い学校では、塾のテキストに掲載されている定番問題をしっかりマスターしておく必要があることは、言うまでもありません。

 

その上で。

 

フェリスの入試問題は、大手塾の一般的、標準的な模試とは、かなり雰囲気が異なりますから、フェリスの過去問を何年分も解いて慣れるのが、対策として有効です。

 

幸い、過去問の類似問題が、時々出ます。

 

たとえば、2016年大問2と、2018年大問5。

 

A×A=144のとき、A=12

B×B×B=216のとき、B=6

(それぞれA、Bには同じ数が入る)

 

中学受験算数では、2次方程式や3次方程式は出題しないのが原則ですが、このくらいは出るということです。

 

2016年が2次方程式、2018年が3次方程式。ちゃんと、易しい順に出題されています。

 

中学数学を先取りする出題のときには、まず易しい問題で、出題予告をして、その後、少しレベルアップした問題を出題する、という配慮を感じます。

 

ですから、あらかじめ勉強してある人と、そうでない人とでは、本番で大きな差がつくでしょう。

 

他にも、近年の過去問類似問題としては、2014年大問3と、2017年大問2があります。

 

ここでも、2014年の方が、やや易しく、2017年が難しくなっています。

 

このように、過去問を検討する価値が高い学校です。

 

もっとも、単純な数字替え問題ではありませんから、注意して下さい。

 

フェリスの過去問を勉強し尽した人は、他校の類似過去問に取り組むのも良いでしょう。

 

併願はあり得ませんが、たとえば、サレジオ2018年A大問3。フェリス2016年大問1(4)と似ています。

 

サレジオの先生が、フェリスの入試問題から、出題のインスピレーションをもらったのかどうかは、全く不明です。多分、関係ないでしょう。

 

でも、出題者の先生の好み、感性、出題方針が似ている可能性はあります。

 

余裕のある人は、サレジオの過去問に取り組んでみてもよいのではないでしょうか。

 

以上、過去問検討の有効性についてお話ししてきました。補足として、オリジナル問題の対策も考えてみましょう。

 

たとえば、2016年大問4(2)。問題文で示した展開図からできる立体が、何通りあるかを問う問題。

 

普通、一つの展開図で一つの立体でしょう。それが、何通りかあるというのです。ほとんどの受験生は、大いに面食らったはずです。

 

では、何をヒントに考えればよいのでしょう?

 

私、室長・横山は、この問題を見たとき、牛乳パックの注ぎ口が、ペコっと、出っ張ったり、へっこんだりする様子を思い描きました。

 

あるいは、傘(かさ)が強風にあおられて、裏返し(おちょこ)になってしまった様子が、思いうかびました。

 

さらに、フェリスの先生が入試問題を作っているとき、先生の机の上に牛乳パックがあったのかなあと、思いました。

 

日常生活の中にも、算数的な現象はたくさん起きています。あちこちにアンテナを立てておくと、思いがけず役に立つかもしれません。

 

有名な問題ですが、たとえば、マンホール。なぜ丸いのでしょう?

 

答えは、丸い蓋(ふた)がどのような向きになっても、常に幅が直径になっていて、穴に落ちないから。(蓋の形が長方形だと、蓋が長方形の穴の対角線の向きになったときなどに、落ちてしまいます。)

 

「長方形の幅の最大値は、対角線の長さ」ということを知っていると、三角形の面積の最大値を求める問題などで、役に立つかもしれません。



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