頌栄女子学院中学の算数は、例年、大問5問で構成されています。
大問1は、計算問題と、様々な分野からの小問群。大問2~5は、それぞれテーマをもった応用問題が並んでいます。
問題数が多いので、出題分野は、「平面図形」「立体図形」「数の性質」「割合(食塩水、売買)」「速さ」「論理パズル」などと、はば広くなっています。
難易度は、年度により異なるようです。平成28年は易し目でしたが、29年、30年と、かなりの難化が進みました。
頌栄独特の特徴を、3点述べます。
1、易しそうに見えて、けっこう手間のかかる問題がある。
2、かつては難問だったが、今では有名な定番問題となっている問題が、よく出る。
3、それほど難しくない問題で、答えの求め方を、記述式で問われる。
ほか多数。
また、学校公表の合格者平均点、受験者平均点を見ると、算数は16~17点も差がつく年が、けっこうあります。
頌栄合格のカギは、算数がにぎっていると言えます。
合格者平均点をとるのに、難問が解ける必要はありません。ほどほどのレベルの問題を、確実に取れれば、OKです。それが、なかなか大変ではありますが。
その上で、先ほどの1~3について、対策を立てましょう。
1について。
大問1の小問群は、小問であるため、易しいと思われがちであり、実際、易しい問題が多いのですが、この中に1問だけ難しい問題を混ぜられると、混乱しがちです。
特に、29年第2回大問1(2)などは、易しそうに見えて、答えを出すのに手間どります。
試験開始直後の緊張している中、けっこうきついでしょう。
「小問でも、難しい問題がある」ということを、よく肝に銘じて、動じないようにしましょう。
2について。
たとえば、28年第2回大問1(8)。解き方を知っているかいないかで、「天地の差」です。
このような問題は、大手塾の上位クラスでは、必ず勉強するのですが、そうでないクラスでは、ここまで手が回っているか、微妙です。これ以前に勉強すべき基本問題が、たくさんあるからです。
手が回っていない人は、何らかの方法で、補うべきでしょう。レッツ算数教室でも、生徒さん1人1人の志望校、併願校の状況に合わせて、対策しています。
3について。
ここも、合否を大きく分けるポイントでしょう。
難問ではないので、答えを出せる人も多い。でも、きちんと説明できないと、点にならない。
ふだんから、解き方暗記ではなく、理解できていたかで、差がつきます。