東京都市大付属中学の算数は、例年、大問5問で構成されています。
大問1は8~10問ほどの小問群からなり、大問2~5は、それぞれテーマをもった応用問題です。
分野は全体的にまんべんなく出題されています。とりわけ「平面図形」「立体図形」「場合の数」「割合と比」「和と差」が重要です。
難易度について。受験者平均点は、年度、回によって、かなりの開きがあります。
学校公表の受験者平均点を見ると、算数は100点満点中
2015年第1回55.7
2015年第2回59.7
2016年第1回39.6
2016年第2回31.5
2017年第1回45.7
2017年第2回50.4
2018年第1回59.8
2018年第2回61.3
と推移しています。そこで、
という問題について考えてみましょう。
比較の材料としては、最も対照的な2017年第1回と、2018年第2回を用います。
1、受験生のレベルについて
ここ数年、大手塾の偏差値表で、東京都市大付属中学の偏差値は、それほど変わっていません。受験生のレベルが、毎年大きくアップダウンしているわけではありません。
2、問題の難易度について
受験生のレベルが一定しているなら、点数は問題の難易度をそのまま反映しています。受験者平均点が高い年は易しく、低い年は難しい。
ところが、どうも、それだけではないらしいのです。
2017年第1回は、最高レベルの難問が全18問中4問に対し、2018年第2回は全20問中4問でした。他の問題は似たようなものですから、受験者平均点に15点以上の差がつくとは、普通なら考えられません。
ところが、最高レベルの難問の配置場所には、大きな違いがあります。
2017年第1回は、初めの方に計算のめんどうな難問が固まっているのに対し、2018年第2回は、最高レベルの難問が最後の4問に集中しており、それ以前の問題は快適に解ける問題ばかりでした。
つまり、序盤の計算がめんどうな難問にハマるかどうかで、勝負がついたわけです。
3、どのようなタイプの子に向いているか?
ここまで見ると、どうやら勝敗は学力よりも「打たれ強さ」「要領の良さ」と関係しているらしいということがわかります。
ということのようです。
以上のことを念頭において、過去問で練習しましょう。