香蘭女学校中等科の算数は、例年、大問3問で構成されています。
大問1は、独立した14の小問群に分かれています。
計算問題、割合、比、速さ、図形、文章題、単位換算など、はば広い分野から出題されています。
いずれも、中学入試問題の定番であり、基本的な出題ですが、中には、やや難しい問題も含まれています。
大問2は、小問4問からなる応用問題で、論理、推理、条件整理などの分野から出題される傾向にあります。
大問3も小問4問からなる応用問題で、平面図形、立体図形から出題される傾向にあります。「三角形の相似」を用いる問題が、よく見られます。
小問が全部で22問出題され、そのうちの6割(約14問)できれば、ほぼ合格でしょう。
香蘭では、4教科の合計点よりも、算数国語の合計点を重視するので、さらに高得点をねらいたいところです。
大問1の小問は、塾のテキストや、学習参考書にのっている問題が多いので、まずはここを確実に固めることが大切です。
1問1問は易しくても、14問が束になると、けっこう時間がかかります。「速く、正確に」が求められます。
そのためには、問題文を見た瞬間に解法が思いうかぶように、慣れておきましょう。
過去問との関連も強いので、過去問をくり返し解くのも良いと思います。
計算のスピードも、練習すればどんどん速くなります。
努力が報われる試験です。
「計算ミスを減らすには、どうしたらいいですか?」という質問を、よく受けます。
「注意するしかありません」などというアドバイスしかできない先生は、論外です。
計算ミスは、計算するから起きる。それならば、計算量を減らせば、ミスも減る。というわけで、「計算の工夫をすれば良い」というのが、とりあえずの答えでしょう。
が、実は、これだけでは全く不十分。計算の工夫のしかたを考えるのに時間がかかってしまい、かえって点数が下がる人もいます。
レッツ算数教室では、必要に応じて「エラーノート」を作り、1人1人に固有の対策をしています。
そして、「ちょっと難しいな」と思った問題は、後回しにする要領も大切です。難しい問題に引っかかって、易しい問題を解く時間が無くならないよう、時間配分にも気をつけましょう。
基本的には、易しい問題から難しい問題の順に並んでいますが、大問2より大問3の前半の方が、易しいこともある、ということを、頭に入れておくとよいでしょう。
でも、
悩みは尽きないと思います。結局は、ふだんのテスト直しの段階から、適切に検討すべき問題です。