目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
1、概要
(1)入試結果
浦和明の星2020年第1回・算数は、やや難し目だったようです。
学校公表の受験者平均点は、100点満点中、56.6点です。
(2)出題分野
「速さ」「割合と比」「規則性」「数の性質」などから出題されています。
本年度も、平面図形の出題は、大問1(3)のみで、易しい問題でした。
立体図形は大問1(6)のみで、こちらは難問でした。
従来から、図形分野は、あまり出題しない学校で、本年度もその傾向通りでした。
(4)難易度
受験者平均点からすると、やや難しかったようです。
ただ、易しい問題も多数出題されていて、易しい問題と難しい問題の落差が大きかったというのが、最も的確な表現でしょう。
大問1、大問2が、かなり易しいのに対し、大問4(3)、大問5(2)(3)などは、手間がかかり、ミスしやすい問題でした。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 仕事算 | B |
(3) | 平面図形・面積 | B |
(4) | 規則性 | C |
(5) | 年齢算 | D |
(6) | 立体図形・展開図 | E |
(7)① | 統計・割合 | B |
(7)② | 統計 | C |
(7)③ | 統計 | C |
(8) | 割合・食塩水 | C |
大問2 | ||
(1) | 速さ |
C |
(2) | 速さ・進行グラフ | C |
大問3 | ||
(1) | 比 | D |
(2) | 比 | D |
大問4 | ||
(1) | 規則性 | B |
(2) | 規則性 | C |
(3) | 規則性 | E |
大問5 | ||
(1) | 数の性質・規則性 | B |
(2) | 数の性質・規則性 | D |
(3) | 数の性質・規則性 | E |
大問1(6)、大問4(3)、大問5(2)(3)はかなり難しく、これら以外ができれば、十分合格できると推測します。
それでは、順に見ていきましょう。
2、各論(大問1~5)
(1)「計算問題」
(2)「仕事算」
(3)「平面図形・面積」
ここまでは、ウオーミングアップ問題です。
(4)「規則性」
この手の問題は、正方形に並べる場合が多いのですが、本問は長方形です。
正方形の場合、一回り外側の列は8個多いというのが有名ですが、長方形になっても、その事情は変わりません。
冷静に対処できたでしょうか。
(5)「年齢算」
このあたりから、それなりのレベルの問題に入りました。
正確な線分図をかくことができれば、あとは、倍数算、相当算の要領で、正解できます。
線分図はたてにそろえてかけるように、練習しておきましょう。
(6)「立体図形・展開図」
立体図形を、頭の中で様々な向きに回転させることができる人は、問題ありません。
でも、それができなくても、見取り図の頂点に記号を打ち、展開図上に記号を移していけば、対応できます。
どのように移せばよいのか。技術的なことは、練習しておきましょう。
(7)「統計」
本問は、かなり易しい問題です。(6)を後回しにして、こちらを先に解くのが、正解かもしれません。
得点に幅がある場合、最大と最小を考えれば、解決できます。
(8)「割合・食塩水」
本問は、定番問題です。100g交換で、食塩が何g移動するか考えましょう。
大問2「速さ・進行グラフ」
問題文に書いてある順番に、図に数字を書き込んでいけば、自動的に答えが出ます。
特別な工夫は、必要ありません。
(2)の進行グラフは、「2人の間の距離」を表す特殊なグラフです。
グラフの傾きがゆるやかな場合は、2人が同じ方向に進んでいる。
グラフの傾きが急な場合は、2人が反対の方向に進んでいる。
といったことを手がかりに、グラフを読み取っていきます。
大問2は、しっかり得点したいところです。
大問3「比」
本問は、多少手ごたえがあります。
5:4と5:7が同じ個数なので、(5+4)と(5+7)の最小公倍数㊱に合わせます(比合わせ)。
その上で、①が1個とすると50円の差になるので、100円の差にするには、①を2個にすればよいと、考えます。
本問が正解できると、合格がグンと近づくでしょう。
大問4「規則性」
本問は、「平方数」に注目するタイプの規則性問題です。
「平方数」がどこに現れるかに着目します。
「偶数」の平方数と、「奇数」の平方数が、それぞれ異なる動きをしますから注意です。
平方数が現れない頂点の求め方に、工夫の余地があり、そのような小技の知識があるかどうかで、効率が全然違ってきます。
また、「1」は、正方形が完成した瞬間、ちょうど真ん中になる場合と、真ん中から少しずれる場合があります。
これらも、事前にチェックしておくべき注目点です。
大問5「数の性質・規則性」
本問は、(1)が(2)のヒントになり、(2)が(3)のヒントになっています。
最小公倍数を使う点では「数の性質」の問題ですが、同じところで同時に光る番号が、規則的にずれていることを見抜けるか、という点では、「規則性」の問題です。
スタートは0番で同時に光り、次は6番で同時に光ります。
6番で同時に光るとき、それぞれの進行方向が同じなので、以後、0番のときと同じことが繰り返されると考えます。
もし、6番で同時に光ったとき、それぞれの進行方向が反対だと、このようには解けません。
そのような引っかけ問題も存在しますから、今後は注意です。
序盤、中盤が易しかった割には、受験者平均点が伸びませんでした。
やはり、大問4、大問5の正答率が低かったのでしょう。
どちらも、非常にミスしやすい問題です。
大問4の規則性は、有名な形なので、事前の対策が有効です。
「傾向」大問4の解説の中で指摘した注意点は、十分に準備しておきましょう。
また、行や段を1つずらしてしまうミスが多いのも、本問の特徴です。
カレンダーの問題で1日ずれるのと、全く同じ原理です。
「15日は3日の何日後か」
「3日から15日まで何日間か」
といった問題を、どう解くか?
よく対策を練っておきましょう。
大きな声では言えませんが、このくらいの数なら、指を折って数えるとか、実際に書いて数えるといった方法も、きわめて実戦的です。
ただし、2021とか大きな数になると、やはり計算で求める技術が必要になります。
大問5も、大問4と全く同じく、1ずれるミスが起きやすい問題です。
もし、19個の整数が輪っかになっていてぐるぐる回るなら、2週目を1週目の続きととらえ、計算で解くこともできますが(2週目の0は20とみなします)、はね返ってくるので、難しいです。
対策は大問4と同じで、19個の整数を書き出し、鉛筆で指しながら数えるのが、ミスを防ぐ最良の方法です。
以上、理論的な勉強だけでなく、ミスを防ぐための(少々格好悪いが役に立つ)方法が、対策として重要です。
(青い文字をタップ、クリック) |
浦和明の星の算数・トップ |
浦和明の星 算数 対策 2024年 |
浦和明の星 算数 対策 2023年 |
浦和明の星 算数 対策 2022年 |
浦和明の星 算数 対策 2021年 |
浦和明の星 算数 対策 2019年 |