およそ4か月に1回のペースで実施されるサピックス・組分けテスト。
出題範囲は無制限、クラス昇降のはばも無制限という、厳しいテストです。
マンスリーテストは、解法知識の定着で乗り切れても、組分けだと点が取れない人も。
(休ませようかな?)
(いや、逃げだな。)
(でも、下手にクラス落ちして、モチベーションが下がったら、かえってマイナスかも?)
う~ん……
そんなあなたのために、
どうすれば、組分けでも、マンスリーでも点が取れるようになるか?
について、ご案内します。
世間一般では、組分けとマンスリーを区別し、
と、とらえているようです。
マンスリーに向けては、基礎トレとデイサピ・デイサポの問題、それらの数字替え問題をひたすら反復し、解法知識の定着に励みます。
そして、組分けの月になると、一転、理解力、思考力をつける勉強に、頭を切り替えようとします。
あるいは、
「組分けだって、前回の組み分け以降に勉強した知識問題がはば広く出題されるのだから」
というわけで、知識の総復習を試みます。
でも、平常授業だって普通にあるし、復習テストもありますよね?
「復習テストなんて、どうでもいいの!どうせクラス昇降ないんだから」
その結果、
という、何ともチグハグで一貫性のない勉強法に陥ってしまいます。
でも、レッツ算数教室では、サピックス・ホームページ→合格メソッドを参考に、これとは異なる見方をしています。
「サピックス|マンスリーテスト対策」の記事でくわしくご説明していますが、要点は以下の通りです。
つまり、ふだんから組分け対策を兼ねて、マンスリー対策をしているので、組分け直前だからといって、何も特別な勉強に切り替える必要はありません。
いつもと同じく、平常授業の復習をして、復習テストに備えれば、それがそのまま、組分け対策にもなっています。
では、ふだんの勉強で、どのような工夫をしているのでしょうか?
そのうちの1つを、ご紹介しましょう。
それは、マンスリーの結果をふり返り、組分けを見すえながら、PDCAサイクルを回す、ということです。
Plan(計画)→Do(実行)→Check(測定)→Action(改善)→Plan……
レッツ算数教室では、マンスリーの測定結果が出たあと、「テスト直し」をするだけではありません。
ふり返りをします。
たとえば、いつもは、それほど計算ミスをしないお子様が、ある問題で、計算ミスをしたとします。
これは、計算力、注意力の問題とは限りません。
その問題の解法を十分理解しないままおぼえていたため、テスト中、思い出し、思い出し、解いていた。
だから、計算にまで注意をはらう余裕がなかった、という可能性もあるわけです。
お子様との双方向のやりとりの中から、そのような事情を集めていくと、
1問ごとの出来、不出来、マンスリー1回ごとの出来、不出来をこえて、
が、浮かび上がってきます。
それを踏まえて、
に取り組みます。
そして、新たな計画のもと、次のマンスリーに取り組みます。
マンスリーの結果が出ると、改善点が適切だったかどうかが、わかります。
もし適切でなければ、さらに改善をくり返します。
このサイクルは、ジェームズ・コリンズ氏(スタンフォード大学・1992年最優秀教員賞受賞)が提唱する「はずみ車の理論」を取り入れています。
マンスリーのふり返りを通して、PDCAサイクルを回すのは、鉄でできた重たい「はずみ車」を回すようなもの。
1回押したくらいでは、
「キシキシ、ギ~、カタン」
と音がするだけで、大して動きません。
2回、3回でも、ゆっくり回るだけでしょう。
それでも、マンスリーの測定結果が出るたび、辛抱強く押し続けます。
5か月くらい押し続けていると、徐々に、確実に、速く回り始めます。
重たいので、ひとたび「はずみ」がつくと、勢いが止まりません。
「ゴォ―ッ」
轟音(ごうおん)を響かせながら、どんどん加速していきます。
4年生、5年生のころは、カメの歩みだった子も、学年が進むにつれ、理解のスピードがグングン加速していきます。
あんなに遅かった計算が、ウソのように速くなり、大人顔負けのスピードで問題を解くようになっていきます。
しかも、理解しているから、応用がきくし、記憶の定着も良い。
組分けにもマンスリーにも対応できて、コスパ最強。
最終的には、しぼり込み反復法でパターン暗記の弊害に陥ってしまった受験生に、大きく差をつけることができます。
このように、
マンスリー対策の段階から、組分けを見すえ、PDCAサイクルを回し続けること。
これが、レッツ算数教室の組分け対策です。