目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)入試結果
逗子開成中2019年度第1回・算数は、やや難化しました。
学校公表の受験者平均点は、150点満点中、87.0点。合格者平均点は、103.2点でした。
(2)出題分野
「規則性」「ニュートン算」「場合の数」を中心に、「速さ」「割合」「平面図形」「数の性質」なども出題されています。
(3)難易度
前半は易し目、後半は難し目です。
最後の大問5は、かなり歯ごたえのある難問です。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算の工夫 | B |
(2) | 計算問題 | A |
(3) | 計算問題 | A |
大問2 | ||
(1) | 速さ | B |
(2) | 割合・食塩水 | B |
(3) | 場合の数 | B |
(4) | 平面図形 | C |
(5) | 比 | D |
(6) | 数の性質 | E |
大問3 | ||
(1) | 規則性 | B |
(2) | 規則性 | C |
(3) | 規則性 | D |
大問4 | ||
(1) | ニュートン算 | B |
(2) | ニュートン算 | C |
(3) | ニュートン算 | C |
大問5 | ||
(1) | 場合の数 | D |
(2) | 場合の数 | D |
(3) | 場合の数 | E |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1
(1)「計算の工夫」
初めの2つを53でくくると、61が現われ、次は61でくくれます。
(2)(3)「計算問題」
ウオーミングアップ問題です。
大問2
(1)「速さ」
(2)「割合・食塩水」
いずれも、基本問題です。
ここまで、満点を目指しましょう。
(3)「場合の数」
十の位と一の位の数字が異なるものは9×9=81個。
2つの数字の積が6になるものは、1×6、6×1、2×3、3×2の4個。
81ー4=77個(答)
(4)「平面図形」
円の中心からEに向かって補助線を引くと、中心角45度のおうぎ形と、三角形に分かれます。
(5)「比」
容器の容積を60とします。
Aは1gあたり体積1、3gあたり体積3、Bは1gあたり体積2。
よって、AとBの体積比は3:2
Bの体積は、60÷(3+2)×2=24
よって、Bの重さは、24÷2=12g(答)
(6)「数の性質」
もし、5cmと8cmのうち、使わなくてもよいものがあるならば、有名な定番問題です。(27cmです)
ところが、本問は、どちらも1本以上使うことから、条件が異なります。
27+5+8=40cm(答)
大問3「規則性」
5本を1グループ(1周期)と考えます。
1グループ内のドミノだけの幅合計は、9cmになります。
(1)112÷5=22あまり2
2×22+1=45個(答)
(2)32÷2=16……第16グループの2つ目の白
1グループ24cmだから、24×16ー3=381cm(答)
(3)96÷5=19あまり1……最後は、第20グループの1本目
(381ー1)÷19=20cm……1グループの長さ
(20ー9)÷5=2.2cm(答)
大問4「ニュートン算」
本問は、典型的なニュートン算です。
問題文の方で、(1)から親切な誘導が行われています。
よって、ぜひとも得点しなければなりません。➡「対策」参照
大問5「場合の数」
(1)
合計18通り(答)
(2)
合計45通り(答)
(3)3回投げたとき、持っている玉が4個か2個か1個です。
4個の場合は(1)で調べた18通りで、4回目がウなので、18×3=54通り
2個の場合は、(2)で調べた45通りで、4回目がイなので、45×1=45通り
1個の場合はこれから調べます。
合計33通り
4回目はアなので、33×2=66通り
54+45+66=165通り(答)
大問5「場合の数」が、かなりの難問です。大問3「規則性」も、簡単とは言えません。
合格者平均点に達するには、大問4「ニュートン算」をしっかり得点する必要があります。
ただ、ここで一つ問題があります。
ニュートン算は、解法がたくさんあり、塾によっておすすめの解法が異なります。
よって、自分が普段使っている解法が、入試問題の誘導と異なる場合、誘導にうまく乗れない恐れがあります。
これを防ぐには、普段から、自分の解法と異なる解法にも目を向け、様々な角度から理解を深めておくことが大切です。