品川女子学院中等部の算数


傾向

品川女子学院中等部の算数は、全3回。第1回、第2回は、算数単独の試験。第3回は、4科目総合の中の1科目として、実施されます。

 

1、第1回・第2回について

 

例年、大問6問で構成されています。

 

大問1は、計算問題。それほど手間ではありません。0.125=8分の1といった「計算の知識」、分配法則などの「計算の工夫」ができれば、十分です。

 

大問2は、様々な分野からの小問群。「平面図形」「速さ」「数の性質」「場合の数」「約束記号」「つるかめ算」「売買算」など、はば広い分野から、出題されています。かなり、易し目の出題です。

 

大問3は、最も難しい問題が出題されます。2017年第1回大問3(4)の「場合の数」、2018年第1回大問3(3)の論理パズルなどは、かなりの難問です。

 

大問4~6は、「平面図形」「立体図形」「速さ」「論理パズル」などの応用問題が出ます。「途中の計算や考えた過程」の記述を求めています。記述の負担がある分、算数的には易しい問題になっていて、バランスをとっています。

 

もっとも、大問6は、年度によってはかなりの難問です。

 

2、第3回について

 

第3回は、「4科目総合」の中の一つです。算数は、初めの大問3問が、割り当てられています。

 

大問1は、計算問題中心ですが、「素因数分解」などが出題されることもあります。それほど難問ではありません。

 

大問2は、「論理パズル」。超難問ではありませんが、易しくもありません。

 

第3問は、「長文問題」。算数的には易しい問題ですが、長文を読む必要があり、慣れていないと手ごわいでしょう。2020年の大学入試改革を意識した出題です。今後、他校でも、増加が予想されるタイプの問題です。

 

3、まとめ

 

以上をまとめると、全体的に標準から、やや難しい問題が出題され、易しい順に並んでいます。

 

また、「記述」や「長文読解」など、負担のかかる問題は、算数的には易しくして、バランスをとるなどの配慮が見られます。

対策

計算問題や、様々な分野からの小問群については、塾の標準的な問題をこなす中で、対処できるようになるでしょう。

 

学校公表の合格者平均点、合格最低点などから推定すると、難問については、解けなくても合格できるようです。ムリ、と思ったら、じょうずにとばしましょう。

 

あとは、品川女子特有の記述、長文読解にどう適応していくか、です。

 

品川女子では、「28project」をかかげ、28歳になったときに、社会で活躍している女性を育てるそうです(学校ホームページより)。

 

この教育目標は、ただのお題目ではなく、算数の入試問題にも、しっかり反映しています。

 

自ら「長文を読みとり」「自分の考えを説明する」という算数の出題形式が、それです。

 

入学後、様々な情報を収集し、自ら考え、判断し、それを他者に伝え、コミュニケーションを取っていく・・・ということの原型が、ここに見られます。

 

ですから、算数の問題を勉強するときも、ただ、図の書き方や公式を「暗記」するのではなく、なぜそのような図を書くのか、なぜそのような式で解けるのか、よく理解することが重要です。

 

それを怠り、暗記だけで済まそうとすると、足元をすくわれるでしょう。

 

たとえば、2017年第2回大問4。平均算の問題です。「途中の計算や考えた過程をかきなさい」という指定があります。

 

通常、平均算は、面積図で解くように教わっているはずです。本問も、面積図で解けば、簡単な問題です。

 

では、なぜそのような面積図を書けば解けるのか、あらためて説明せよ、と言われると、どうでしょうか?

 

ここで、ただ暗記していたに過ぎない人と、理解していた人の差が出ます。

 

塾で便利な解き方を紹介している問題ほど、説明を求められたとき、言葉につまる危険があります。

 

このような危険のある分野には、「食塩水問題」などもあります。「てんびん」の図を書いて解く人も多いでしょう。でも、なぜ、「てんびん」で解けるのか、きちんと説明できるでしょうか?

 

確かに、てんびんで解いても受かる学校が、一部にあるため、便利に使われているのかもしれませんが、そのような状況を、品川女子の先生方は、好ましく思っていないようです。(当然です)

 

合格したければ、あるいは、合格後、学校のカリキュラムに適応したければ、暗記勉強から脱却して、自ら読み書きする勉強方法をとることが、手間なようで最も近道です。



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