首都圏屈指の難問出題校、渋渋ですが、2019年は、やや易しかった感があります。
大問4問構成、大問1は小問6問といったところは、例年通り。
「立体切断」重視、「場合分け」重視、「平面図形」重視、記述式重視といった傾向も、例年通りでした。
順に見ていきましょう。
大問1 小問群
(1)計算問題は、手間がかかります。落ち着いて、こなしましょう。
(2)は、「平均速度」。通常とは、隠す数字が異なるので、解きにくいかもしれません。駅から学校までの距離を、計算しやすい数字に設定するのがコツです。
(3)は、数の性質。(4)は、食塩水問題。(5)は、売買損益算。これらは、易しい問題です。
調子が出たところで、(6)はやや難問。「約分して分母が5」ということは・・・・約分する前の分母は、5、10、15、20・・・・。と言いかえれば、解けます。
大問2 立体切断
(1)~(3)は、拍子抜けするほど、易しい問題。正答率は高かったでしょう。
(4)は、切り口が二つ。切り口面どうしが、どのように交わるか、イメージするのが難しい所です。
大問3 ルール指定問題
(1)は、ルールに慣れる練習。
(2)(3)は、時間と手間さえかければ、易しい問題です。ある程度のところまでは、こつこつ解き進めることになるかもしれません。
でも、最後までこつこつだけでは、時間がかかります。
作業を進める中、このルールのもとで、どのような現象が起きるのか、要領をつかむ必要があります。
そして、要領がつかめた人は、(4)の理由説明問題にも、答えられるでしょう。(4)が、最も難しい問題でした。
大問4 平面図形の回転移動
(1)は簡単。(2)(3)は、頭の中で想像するのは難しいですが、回転移動の基本原理を理解していれば、応用問題というほどの問題でもありません。機械的に作図できます。
まとめ
2019年で、難しかった問題は、大問1(6)、大問2(4)、大問3(4)。
手間のかかる問題は、大問1(1)、大問3(2)(3)。
それ以外は、満点を取りたいところです。
「傾向」の「まとめ」で指摘した難問以外については、塾のテキストで、定番問題をマスターすれば、対応できます。
渋渋の受験生は、レベルが高いので、このくらいはできなければ、合格できません。
合格を確実にするためには、もうひと押ししたいところです。
そこで、最も難しかった大問3(2)(3)(4)について、対策を考えましょう。次年度以降の問題にも、役立つ要素が含まれています。
まず、(2)。□には、0~9の数字が入ります。
わからなければ、全部ためせば、いつかはできます。0から順にためしていきましょう。
その時、11で割った余りがでます。うまくいけば、それで正解。うまくいかなければ、□に1を入れて、ためします。
ここで、余りにどのような変化が表れるか?
□は4倍するのだから、□が1大きくなれば、余りは4大きくなります。4大きくなった結果、11を超えれば、超えた分が、次の余りになります。
たとえば、初めの余りが1なら、1➡5➡9➡13(2)➡6・・・と変化していきます。
こうして、つじつまの合う余りをさぐっていけばよいわけです。
このことに、初めから気づく人は、かなりカンがいいですが、2つ3つためして気づけば、十分でしょう。
ここに気づくと、(3)はかなりラクになります。各位の数字を3大きくすると、11で割ったときの余りは、いくつ大きくなるか?もう、すべて計算する必要はないでしょう。
(2)で気づかなかった人も、(3)でかたっぱしから計算しているうちに、気づくかもしれません。
そうすれば、(4)で、ある位の数字を変えても、余りに影響が出ない方法を思いつき、従って、必ず判断することはできないという「反例」を挙げることができます。
初めから完璧に規則性を見抜こうとせず、とりあえず、ためしてみれば、道が開けます。
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