目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~4) |
「対策」 |
1、裏技を伝授!(計算の工夫) |
2、その他 |
(1)入試結果
攻玉社2020年第1回・算数は、点数高めの結果となりました。
受験者平均点 | 合格者平均点 | |
2020年 | 72 | 83.6 |
2019年 |
59.6 | 69.3 |
(攻玉社中学ホームページより引用・算数100点満点)
(2)出題分野
本年度は、「割合」「立体図形」「平面図形」「点の移動」を中心に出題されています。
大問2の小問群では、「速さ」「規則性」なども出題されています。
小問群があるため、出題分野が極端に偏ることは、あまりありません。
大問4は「立体図形」「平面図形」「点の移動」の「融合問題」になっています。
2点が移動する中、それらを結ぶ最短距離を考えたり、点を通る平面で、立体を切断し、体積を求めたりする問題です。
このような、分野横断的な「融合問題」は、最近の中学入試・算数のトレンドになっています。
(3)難易度
大問1、大問2は、標準的な問題が並んでいます。
大問3と大問4は、小問が(5)まであり、1つのテーマをじっくり掘り下げる形式になっています。
それぞれ、後半の小問では、かなり難しい問題も出題されています。
大問3(5)の計算が、かなり煩雑であるため、ここをスルーした方が、大問4で十分に得点できたかと思われます。(この計算を効率的に行う工夫は、「対策」の中でご説明しています。)
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 計算問題 | A |
(3) | 約束記号 | B |
大問2 | ||
(1) | 速さ・通過算 | B |
(2) | 立体図形・単位換算 | B |
(3) | 割合・売買算 | C |
(4) | 規則性・カレンダー | C |
(5) | つるかめ算(不定形) | C |
(6) | 割合・仕事算 | C |
(7) | 平面図形・等積移動 | C |
大問3 | ||
(1) | 割合・濃さ | B |
(2) | 割合・濃さ | B |
(3) | 割合・濃さ | C |
(4) | 割合・濃さ | B |
(5) | 割合・濃さ | E |
大問4 | ||
(1) | 立体図形 | B |
(2) | 平面図形 | B |
(3) | 点の移動・展開図 | D |
(4) | 点の移動 | B |
(5) | 点の移動・立体切断 | C |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1「計算問題・約束記号」
0.625=5/8は、必須知識です。
大問2(1)「速さ・通過算」
(500-200)÷(31-16)=20m/秒
20×16-200=120m(答)
大問2(2)「立体図形・単位換算」
mL=㎤なので、cmで計算します。
1200×2500×100÷500=600000本文(答)
大問2(3)「割合・売買算」
(432+216)÷(0.8-0.65)=4320円(定価)
4320×0.8-432=3024円(答)
大問2(4)「規則性・カレンダー」
10/28=9/58=8/89=7/120
120÷7=17あまり1
あまり3が金曜日なので、あまり1は2つ戻って水曜日(答)
大問2(5)「つるかめ算(不定形)」
160×「リ」+100×「オ」=3000
下2ケタが00に注目すると、リンゴは5の倍数個。
仮に5個として計算すると、オレンジ22個でちょうどうまくいく。(答)
もし、うまくいかなければ、りんごを10個、15個……として、うまくいく組み合わせを見つけます。
大問2(6)「割合・仕事算」
仕事全体を180とします。
A+B=6、B+C=5、A+C=4
よって、(A+B+C)×2=15、A+B+C=7.5
よって、A=2.5、180÷2.5=72時間(答)
大問2(7)「平面図形・等積移動」
大きいおうぎ形から、小さいおうぎ形を引く問題です。
(10×10-8×8)×3.14÷4=28.26㎠(答)
大問3「割合・濃さ」
(1)(3×4+8×6)÷(4+6)=6%(答)
(2)(9.5-3):(12-9.5)=13:5、よって、5回(答)
(3)AとBだけでは、薄くて10.6%にはなり得ません。よって、ACまたはBCの組み合わせになります。
両方試してみると、BCの場合に合計20回、Bは7回(答)
(4)(3×2+8×3+12×5)÷(2+3+5)=9%(答)
(5)まず、ABCだけ混ぜると、65/7%になります。
これとDを14:6で混ぜると10.85%
になると考えます。
(10.85-65/7)×14/6=3.65
10.85+3.65=14.5%(答)
大問4「立体図形・平面図形・点の移動」
(1)底面積(台形ABCDの面積)は180㎠なので、逆算して60cm(答)
(2)60×40÷2=1200㎠(答)
(3)PQを展開図上で表示すると、三角形APRは直角三角形で直角をはさむ2辺の長さの比が3:4となります。
20×4/3=26と2/3cm(答)
(4)(30+50+60+40)÷(1+2)=60秒後(答)
(5)三角形PCDについて、底辺をCD=60cmとすると、高さは40×2/5=16cm
よって、60×16×10÷2=4800㎤(答)
大問3(5)の計算は、工夫次第で、効率が大きく変わります。
(10.85-65/7)×14/6
という計算です。
まず、14/6=7/3と約分します。
次に( )の中を先に計算しようとすると、通分が大変。
そこで、( )をはずし、先に7/3をかけます。
すると、65/7と7/3の7どうしが、約分で打ち消し合い、計算がラクになります。
それぞれの分子は3の倍数ではないので、分母の3はそのままにして、分子を先に引き算し、最後に3で割ると、割り切れます。
3.14倍の計算などで、( )でくくると計算がラクになる=計算の工夫、とされていますが、本問のように、( )をはずすことが計算の工夫になることもあります。
レッツ算数教室では、このようなデリケートな工夫についても、丁寧に拾っていきます。
合格者平均点が8割を超えています。
塾のテキストの基本問題について、かなりの精度でマスターしていることが、合格の絶対条件であること、あらためて申し上げるまでもありません。
(青い文字をタップ・クリック) |
攻玉社の算数・トップ |
攻玉社 算数 対策 2024年 |
攻玉社 算数 対策 2023年 |
攻玉社 算数 対策 2022年 |
攻玉社 算数 対策 2021年 |
攻玉社(帰国)算数 対策 |