目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)入試結果
田園調布学園2021年第1回・算数は、例年通りでした。
(算数100点満点。田園調布学園ホームページより引用)
受験者平均点 | |
2021年 | 64.8 /100 |
2020年 | 58.1/100 |
2019年 | 62.5/100 |
(2)出題分野
「速さ・進行グラフ」「水そうおもり」「規則性」「割合・売買算」を中心に、「平面図形」「場合の数」「数の性質」など、幅広く出題されています。
小問数が多いため、ほぼすべての分野から出題されます。
(3)難易度
大問1の小問群は、基本的な問題です。
その中で、(9)の数の性質は、式の意味が分かりづらくなっていますが、意味が取れれば易しい問題です。
大問2~5の小問(1)は、基本的なところから入っていきますので、確実に得点しましょう。
大問4「規則性」は、それなりに難しい問題です。
ただし、パスカルの三角形という有名な数列で、どの塾でも勉強していますから、知識としてマスターしておきましょう。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 計算問題 | A |
(3) | 消去算 | B |
(4) | 平面図形 | B |
(5) | 割合・相当算 | B |
(6) | 平面図形・比 | B |
(7) | 過不足算 | C |
(8) | 場合の数 | C |
(9) | 数の性質 | C |
(10) | 統計 | B |
大問2 | ||
(1) | 速さ・進行グラフ | B |
(2) | 速さ・進行グラフ | C |
(3) | 速さ・進行グラフ | C |
大問3 | ||
(1) | 水そうおもり | B |
(2) | 水そうおもり | B |
(3) | 水そうおもり | B |
(4) | 水そうおもり | C |
大問4 | ||
(1) | 規則性 | C |
(2) | 規則性 | C |
(3) | 規則性 | D |
大問5 | ||
(1) | 割合・売買算 | B |
(2) | 割合・売買算 | D |
(3) | 割合・売買算 | E |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1
(1)(2)「計算問題」
ウオーミングアップ問題です。
(3)「消去算」
プリンの個数を6個にそろえます。
(4)「平面図形」
角C、Dにも、アと同じ大きさの部分があります。
(5)「割合・相当算」
4Lが、水そうの容積のどれだけにあたるかを求めます。
(6)「平面図形・比」
アは54度、イは54÷3×2=36度
イは円全体の1/10なので、ウは4/10=2/5
5×5÷5×2×3.14=31.4㎠(答)
(7)「過不足算」
6人ずつ→20人あまる、7人ずつ→15人不足
(20+15)÷(7-6)=35部屋
6×35+20=230人(答)
(8)「場合の数」
1の位は2、4、6の3通り。
よって、3×5×4×3=180通り(答)
(9)「数の性質」
□は126の約数で、9の倍数。
よって、9、18、63、126(答)
(10)「統計」
国語の合格者は9+4=13人
算数の合格者は5+2=7人
全員重なった時が最大で7人(答)
大問2「速さ・進行グラフ」
(1)
流水算です。グラフから、上りと下りの時間を読み取り、距離20kmから求めます。
上り24、下り30より、静水では27km/時、川3km/時
(2)グラフの三角形の相似を利用します。
相似比5:4から20÷9×5=100/9=11と1/9km
(3)9時45分の時点で、船Aは、なでしこ町から8kmの地点にいます。
8÷(24+30)×60=8と8/9分
9時45分+8と8/9分=9時53と8/9分(答)
大問3「水そうおもり」
(1)1200÷8÷10=15cm(答)
(2)1200÷(80-30)=24cm(答)
(3)3×5×6÷80=1と1/8cm(答)
(4)空気部分の体積は80×10=800㎤
重り1個の体積は90㎤
よって、90×9-800=10より、重り9個目を完全にしずめたときに、10㎤あふれます。
水そうと重りの形によっては、すきまだらけのまま重りが上に積み上がってしまい(オン・ザ・ロック状態)、計算が狂いますが、そこまでの難問ではありません。
大問4「規則性」
パスカルの三角形です。
(1)1段下がるごとに、和は2倍になります。2を7回かけて128(答)
(2)左から2番目の数列は1、2、3、4……
ただし、第2段が1なので、第50段は49(答)
(3)左から3番目の数列は三角数。
第3段が1なので、第101段は99までの和。
1+2+3+4+……99=4950(答)
大問5「割合・売買算」
(1)
よって、B、9457円(答)
(2)
倍数算(消去算)です。Aを0.05にそろえて計算します。
(3)
Aで支払った金額を②円、Bで支払った金額を①円とします。
②×0.05+①×0.02=150円より①=1250
5500-1250×3=1750円(答)
大問1~3は、基本的な問題なので、ここでしっかり得点して、一気に合格に迫りましょう。
途中、答えが分数になる問題が散見されます。(大問2(2)(3)、大問3(3))
全体的に、計算は、きりの良い数なのですが、その中に時々分数が混ざると、「あれっ、間違えちゃったかな?」と不安になります。
でも、そのような問題を出題する学校なのだとわかっていれば、大丈夫です。
分数でも、自信を持って答えましょう。