目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~9) |
「対策」 |
(1)入試結果
成城中学2019年度第1回・算数は、やや易し目でした。
学校公表の受験者平均点は、100点満点中、53.3点。合格者平均点は、68.9点でした。
(2)出題分野
「規則性」「つるかめ算」「平面図形と比」「速さ・進行グラフ」「水そう・おもり」を中心に、倍数算、数の性質なども出題されています。
大問のなかには、小問に分かれていない問題も多く、いわば、ヒントなしで、応用問題を解くことになります。
また、次々とテーマが変わり、頭の切りかえが忙しくなります。
(3)難易度
必ずしも、易しい順に並んでいるわけではありません。
大問6「つるかめ算」と、大問8「速さ・進行グラフ」が最も難しい問題でした。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | 計算問題 | A |
大問2 | 計算問題 | A |
大問3 | 倍数算 | B |
大問4 | 数の性質 | D |
大問5 | ||
(1) | 規則性 | C |
(2) | 規則性 | C |
(3) | 規則性 | D |
大問6 | つるかめ算 | E |
大問7 | 平面図形と比 | C |
大問8 | ||
(1) | 速さ・進行グラフ | B |
(2) | 速さ・進行グラフ | C |
(3) | 速さ・進行グラフ | D |
(4) | 速さ・進行グラフ | D |
大問9 | ||
テ | 水そう・おもり | B |
ト | 水そう・おもり | C |
ナ | 水そう・おもり | D |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1~2「計算問題」
大問3「倍数算」
ここまで、ウオーミングアップ問題です。満点を目指しましょう。
大問4「数の性質」
1111=1000+100+10+1=999+1+99+1+9+1+1=9の倍数+(1+1+1+1)=9の倍数+4
4(答)
以下、同様
大問5「規則性」
「1」の手前でグループ分けします。
それぞれのグループの和は三角数になります。
(1)1+2+……7=28
よって、30番目は、第8グループの2番目。2(答)
(2)第50グループの最後なので、(1+50)×50÷2=1275(答)
(3)第14グループの9番目までの和になります。
1+3+6+10+……91+(1から9までの和)=500(答)
(1)(3)が、第何グループまでなのかは、手探りになります。
ただ、1+2+3+……の足し算結果は、+12ぐらいまで覚えておくと便利ですし、この手の問題を何問も解いているうちに、ある程度自然に、覚えてしまうでしょう。
大問6「つるかめ算」
異色のつるかめ算です。
つるかめ算らしい、というところまでは、すぐに何となくわかります。
ところが、いつものつるかめ算と勝手が異なり、混乱します。
どこで、わからなくなるかというと、「1反あたり、12本または5本」に惑わされてしまうのです。
つるかめ算というと、ついつい、1匹あたりの足の本数、と考えてしまいます。
でも、本問では、1反あたり18時間(男性用)と、1反あたり10時間(女性用)、合わせて10反で124時間、と考えれば、最も基本的なつるかめ算になります。
男性用3反、女性用7反とわかってから、帯の「本数」に直せば良いのです。
男性用36本、女性用35本(答)
大問7「平面図形と比」
すべての三角形は相似で、たて:横=2:5です。
「あ」のたてを②とすると、横は⑤、正方形のたても⑤。「い」のたても⑤。
⑦=8cmで、すべてが求められます。
本問は有名な定番問題です。あとは計算が大変なので、ミスしない競争です。
大問8「速さ・進行グラフ」
(1)お父さんの速さ×7分です。
(2)まさうみ君の速さ(48)+動く歩道の速さ=お父さんの速さ(52)×2
動く歩道の速さ=104-48=56m/分(答)
(3)初めは、毎分52mずつ差が開いていきます。
後は、毎分4mずつ差が縮まっていきます。
同じ距離だけ開いて縮まるので、かかる時間は逆比になります。
52:4=13:1より、「い」=7÷(13+1)×1=0.5 分
(4)104×0.5=52m(答)
大問9「水そう・おもり」
テトは基本問題です。
ナは「等しいものに注目する」という、算数の基本的な発想法を利用します。おもりが水中に8cm沈み、水面は1.5cm上がります。
8:1.5=16:3……容器とおもりの底面積の比
8×8×3.14÷16×3=37.68㎠(答)
・つるかめ算については、どのようなパターンのときにつるかめ算となるのかを、正確に認識することが重要です。
など、問題文の物語で判断していると、大問6のようなつるかめ算で、してやられます。
・大問8(3)、大問9「ナ」では、「等しいものに注目する」という算数の発想法が使われています。
大問8(3)では、差が開いた分と縮まった分が等しい
大問9「ナ」では、おもりが水中に沈んだ体積と、水面上昇分が等しい
といった具合です。
算数の発想法については、当ホームページ内
の中で、さらにくわしくご説明しています。
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