目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~4) |
「対策」 |
(1)入試結果
品川女子2023年第1回・算数は、平均点高めとなりました。
年度 | 受験者平均点 | 合格者平均点 |
2023 | 71.3 | 82.1 |
2022 | 53.9 | 65.5 |
2021 | 59.2 | 72.9 |
2020 | 46.5 | 60.5 |
(学校ホームページより。算数100点満点)
(2)出題分野
応用問題として、「立体図形」「数の性質」が出題されています。
もっとも、本年度は、大問2と大問3の小問群が合体して、全10問となり、こちらも合否に重要な要素となっています。
よって、はば広く出題されたといってよいでしょう。
(3)難易度
基本~標準レベルの問題が中心です。
最後、大問4が、やや難しくなっています。
出題分野&難易度マップを掲載いたします。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算 | A |
(2) | 計算 | A |
(3) | 計算 | A |
(4) | 虫食い算 | C |
大問2 | ||
(1) | 単位換算 | B |
(2) | つるかめ算 | B |
(3) | 平均算・和差算 | B |
(4) | 平面図形 | C |
(5) | 割合 | B |
(6) | 数の性質 | B |
(7) | 数の性質 | B |
(8) | 場合の数 | C |
(9) | 速さ・比 | C |
(10) | 比 | C |
大問3 | ||
(1) | 立体図形 | B |
(2) | 立体図形 | B |
(3) | 立体図形 | C |
大問4 | ||
(1) | 数の性質 | B |
(2) | 数の性質 | D |
(3) | 数の性質 | D |
それでは順に見ていきましょう。
大問1(1)~(3)
ウオーミングアップ問題です。
大問1(4)「虫食い算」
はじめに、かける数34の3×5=15がわかります。
□+5=11なので、□=6
4×5=20で2くり上がって6になるので、4×6=24……と続きます。
大問2(1)~(3)
基本問題です。
大問2(4)「平面図形」
外角の定理(通称スリッパ)より
よって、(2)を2倍して
(1)と比べて、XX=60、X=30(答え)
大問2(5)~(7)
基本問題です。
(6)は、1×48、2×24、3×16……と試していきます。
(7)約数の個数が奇数個なのは、平方数
大問2(8)「場合の数」
仮に、続けて負けても良いとしても、5×4÷2=10通り
このくらいなら、すべて書き出しても、それほど時間はかからない、という判断になります。
以上、6通り(答え)
大問2(9)「速さ・比」
速さの比が72:80=9:10ならば、時間の比は逆比で10:9
差の1が3分
大問2(1)「比」
B×2=A×3
よって、A=②、B=③と設定します。
大問3「立体図形」
(2)
切り取ったあとも、表面積が変わらないのがポイントです。
(3)
もともとの立方体の辺12本は、すべて2cmになり、残っています。
切り取ったことにより新たに生まれた辺は、1か所につき9本、1本2cm、合計9×8=72本
2cm×(12+72)=168cm(答え)
大問4「数の性質」
(1)11、12、13……と試していきます。
(2)2桁の整数で、1の位が2、4、6、8ならば、必ず2の倍数なので、素数になりません。
同じく1の位が5ならば、5の倍数で、素数になりません。
(3)「1、3、7、9」を使って、順に試していきます。
「差」を最大にするには、「なるべく、Aを大きく、Bを小さく(逆も可)」です。
ABを97、93、91、79、73、71……と試していきます。
大問数が前年度の6問から、4問と減り、小問単位では、18問から20問へと増えました。
計算と一行題の増加によるものです。
従って、対策としても、計算と一行題の強化が重要です。
本年度は、計算一発で答えを求めるというよりも、書き出して調べていく問題が増加しています。
大問1(4)、大問2(6)(7)(8)、大問4(1)(2)(3)です。
問題文の条件に合うように、答えとなり得る数字を書き出す練習が大切です。
同時に、書き出すとどのくらいの時間がかかるか、見当をつける判断力もみがきましょう。