明大明治 算数 対策 2021年


目次

「傾向」 

1、概要
(1)入試結果
(2)出題分野
(3)難易度
2、各論(大問1~5)
「対策」

傾向(第1回)

1、概要

(1)入試結果

 

明大明治中学2021年第1回・算数は、平均点が前年度よりも6~7点下がりました。

 

  受験者平均点 合格者平均点
2021年  48.18 63.54
2020年 54.46 70.66
2019年 37.18 54.13

(明大明治中学ホームページより引用・算数100点満点)

 

(2)出題分野

 

「速さと比」「平面図形と比」「割合・食塩水」「ニュートン算」を中心に、「和と差(3段つるかめ)」「数の性質」などが、出題されています。

 

ほとんどの問題に、何らかの形で、「割合」「比」をからめている感があります。

 

(3)難易度

 

超難問は出題されていませんが、全体的に歯ごたえのある問題が多く、難問も出題されています。

 

また、理論的には解法が見つかっても、実行するための計算が簡単ではない問題も、多々あります。

 

計算がとにかく手間、というほどではありませんが、小数を扱うことが多く、出した答えに確信が持てない場合もあります。

 

学校公表の受験者平均点、合格者平均点も、小数第2位まで求めるという、きわめて珍しい学校なので、数字に細かく、敏感なのは、校風なのではないかと思われます。

 

このあたり、偏差値には表れない「相性」の問題もあるので、受験するにあたっては、確認が必要です。

 

「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)

 

Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。

 

   出題分野&難易度マップ
大問1    
(1) 計算問題 A
(2) 割合と比・相当算 B
(3) 割合と比・倍数算 C
(4) 3段つるかめ C
(5) 数の性質 C
大問2    
(1) 速さと比 C
(2) 速さと比 D
大問3    
(1) 平面図形と比 D
(2) 平面図形と比 D
(3) 平面図形と比 D
大問4    
(1) 割合・食塩水 C
(2) 割合・食塩水 E
(3) 割合・食塩水 E
大問5    
(1) ニュートン算 D
(2) ニュートン算 D

 

それでは、順に見ていきましょう。

2、各論(大問1~5)


大問1(1)「計算問題」

 

0.125=1/8は、必須知識です。


大問1(2)「割合・相当算」

 

1/2-1/3=1/6が358gなので、1/3は716g。これを2400gに足して、3116g(答)

 

少々きりの悪い水とうです。


大問1(3)「割合と比・倍数算」

 

差が一定ですから、差に注目します。

 

3:1の差2と、9:4の差5が等しいことから、比を統一し、210円が比のいくつにあたるか、求めます。

 

本問は、基本問題です。


大問1(4)「3段つるかめ」

 

6の目が2回、1の目が1回出ると、平均して、5マス進みます。

 

よって、本問は、「5マスと2マスが合計35回で、151マス進んだ」という2段つるかめに改造することができます。

 

やや高度ですが、定番問題です。


大問1(5)「数の性質」

 

200を素因数分解すると、2×2×2×5×5です。

 

つまり、これ以上約分できない分数とは、分子が2の倍数でも5の倍数でもない分数。全部で80個あります。

 

(1+199)×80÷2=8000

 

8000/200=40(答)

 

等差数列ではないのに、なぜ等差数列の和の公式で求められるのか、確認しておきましょう。


大問2「速さと比」

 

(1)400:360=10:9より、かかる時間は逆比で9:10

 

差の1が2秒にあたるので、Bは1周20秒。

 

360×20/60=120m(答)

 

(2)Aは250×12÷400=7.5分=450秒走る。

 

1周は120÷400=0.3分=18秒。

 

450÷18=25回走る。

 

休けいの可能性は、24回か25回。1回あたりの休けいを長くするには、休けいの回数を減らせばよいから、24回。

 

(12分-7.5分)÷24=270秒/24=11.25秒(答)


大問3「平面図形と比」

 

(1)EFとGHは平行なので、三角形BFEと三角形DHGは相似で、相似比は6:2=3:1

 

よって、AE+③=①+GC

 

4+③=①+10、DG=①=3cm(答)

 

(2)三角形EBFと三角形ABCの面積の比が27:65であるから、

 

9×6:13×BC=27:65、BC=10、CF=4cm(答)

 

(3)FGの延長線とADの延長線の交点をJとすると、三角形GFCと三角形GJDの相似比10:3よりDJ=1.2

 

よって、CI:IA=4:11.2

 

よって、ABCD:IFC=10×15.2:4×4÷2=19:1……19倍(答)


大問4「割合・食塩水」

 

(1)C140gと1.9%50gで8.9%より、Cは11.4%(答)

 

(2)先生の作った食塩水は、11.4%140gと水50gと同じ濃さなので、8.4%

 

ところで、1:1:2と2:3:4は同じ濃さになるということの意味を考えましょう。

 

1:1:2=2:2:4なので、A:Cが2:4ならば、Bは2でも3でも濃さに影響はありません。

 

これは、Bの濃さが、AとCを2:4=1:2で混ぜたときの濃さと同じで、8.4%であることを示しています。(答)

 

(3)A①gと11.4%➁gを混ぜると8.4%なので、Aは2.4%


大問5「ニュートン算」

 

(1)形式的にはニュートン算ですが、もともと並んでいた人数が0人なので、線分図をかくと、普通の倍数算の形になります。

 

➁+4人=「1」、⑤+27人=「3」

 

よって、①=15人、「1」=34人

 

よって、「1」+「3」=136人(答)

 

(2)パッケージ版→1分で3.4人来店、レジは1分で3人対応

 

ダウンロード版→1分で10.2人来店、レジは1分で3.75人対応

 

よって、ダウンロード版のレジを4台にすると、1分で4.4人減。

 

よって、(27+4-9)÷4.4=5、5+10=15分0秒(答)


対策(第1回)

大問相互間で、類似性が見られます。

 

たとえば、大問1(3)と大問5、大問1(4)と大問4、です。

 

特に、大問1(4)の3段つるかめで、先に2つの平均を取って2段つるかめに持ち込むテクニックは、大問4で、食塩水AとCの平均を取ってBと比べるテクニックと、共通するものを含んでいます。

 

大問4のほうは、難問ですが、その解法のヒントが、大問1(4)の有名な3段つるかめにあるわけです。

 

通常、ヒントは、同一大問内の小問相互間に見られますが、大問を越え、すなわち、応用問題のテーマを越えて、ヒントになっているという点を、見逃すべきではありません。

 

本年度は、大問1の小問群でほのめかしたヒントを、後の大問・応用問題で利用する、というパターンでした。

 

さらに深く分析すると、「食塩水問題」は、「濃さの平均算」であり、「平均算」と「つるかめ算」は、実は全く同値である、ということが、示されています。

 

このような共通性に着目して、算数を大きくまとめていくと、出題分野を横断する深い応用力が身につきます。



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