目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
各論(大問1~6) |
「対策」 |
(1)入試結果
海城2023年度第1回・算数は、例年通りの出題傾向、難易度でした。
学校ホームページによると、120点満点で受験者平均点65.3点、合格者平均点80.9点です。
(2)出題分野
本年度は、「平面図形」「規則性」が大きな配点を占めており、「立体切断」が出題されなかった点が、特徴的です。
(3)難易度
大問1~4が易し目、大問5、6が難し目で、トータルでは、例年並みの平均点となっています。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算 | A |
(2) | 数の性質 | B |
(3) | 倍数算 | B |
(4) | 割合・食塩水 | B |
(5) | 立体・回転体 | C |
大問2 | ||
(1) | 規則性 | B |
(2) | 規則性 | B |
(3) | 規則性 | B |
大問3 | ||
(1) | 平面図形と比 | B |
(2) | 平面図形と比 | C |
(3) | 平面図形と比 | C |
大問4 | ||
(1) | 平面図形 | B |
(2) | 平面図形 | B |
大問5 | ||
(1) | 平面図形・規則性 | D |
(2) | 平面図形・規則性 | D |
(3) | 平面図形・規則性 | E |
大問6 | ||
(1) | 規則性・数表 | B |
(2) | 規則性・数表 | D |
(3) | 規則性・数表 | E |
それでは順に見ていきましょう。
大問1
(1)「計算問題」
(2)「数の性質」
(3)「倍数算」
(4)「割合(食塩水)」
いずれも、基本的な問題です。多くの大手塾では、5年生までに勉強済みです。
大問1(5)「立体(回転体)」
問題の図は「見取り図」です。直角のマークが3個、立体的に入っています。
これを見落とすと、意味不明となります。
あとは、真上から見た図をかき、底面積の計算をすればOKです。
「半径」がわからなくても(ルートになります)、「半径」×「半径」がわかる、という定番問題です。
大問2「規則性」
本問も基本的です。
「6で割り切れない整数」よりも「6で割り切れる整数」の方が少ないので、後者の個数を数えて全体から引きます。
大問3「平面図形と比」
本問も基本的です。
長さの比を、面積比におきかえて考えるのが、ポイントです。
大問4「平面図形」
本問も基本的です。
ただし、非常にミスしやすい問題です。
大問5「平面図形・規則性」
大問4までの楽勝ムードから一転、難問となります。
「X」と「ア」は、記号が異なるにもかかわらず、常に等しい、ということに気づかないと、苦戦します。
また、(1)と(2)は、がんばって図をかいてみることが大切です。
その中で、どのような規則性があるかを発見できるかが、分かれ目となります。
大問6「規則性・数表」
(1)は、とにかく言われた通りに、やってみます。
すると、(2)の(2,2)というのが、ちょうど外側を1周した直後、2周目の先頭であることに気づきます。
(2,2)が27ということは、外側1周が26、つまりm+n=15となります。
[12,3][11,4][10,5][9,6][8,7]の5通りです。
(2)と同じ要領で(3)を解くと、[11,6][10,7][9,8]の3つが正解の候補(必要条件)として、出てきます。
これらを実際に試すと、矛盾がおきないものは、[11,6]のみです。
2023年度第1回は、大問1~4までが非常に基本的で、5年生が解く問題としても、それほどの難問ではありません。
ミスしないで、確実に得点しましょう。
これに対し、大問5、6はかなりの難問です。
仮に、大問5、6が全滅でも、大問1~4が満点であれば、小問単位で全19問のうち、13問解けたこととなり(68%)、ほぼ合格者平均点となります。
なお、定番の「立体切断」が出題されませんでしたが、来年度に向けて、やはりしっかり準備しておきましょう。