目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)入試結果
前年度に比べ、平均点はやや上昇しました。
年度 | 受験者平均点 | 合格者平均点 |
2023 | 56.85 | 72.76 |
2022 | 52.31 | 68.80 |
2021 | 48.18 | 63.54 |
2020 | 54.46 | 70.66 |
2019 | 37.18 | 54.13 |
(学校ホームページより。算数100点満点)
(2)出題分野
「速さ」「割合」「ニュートン算」「立体図形」を中心に出題されています。
「ニュートン算」の出題が続いています。
(3)難易度
本年度も最後の大問5は難問でしたが、大問1の小問群が、昨年度より易しくなっています。
このあたりが、平均点の上昇につながったと思われます。
出題分野&難易度マップを掲載いたします。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算 | A |
(2) | つるかめ算 | B |
(3) | 速さ・通過算 | C |
(4) | 割合・濃さ | C |
(5) | 平面図形 | C |
大問2 | ||
(1) | 速さ・流水算 | C |
(2) | 速さ・流水算 | C |
(3) | 速さ・流水算 | C |
大問3 | ||
(1) | 割合・売買算 | B |
(2) | 割合・売買算 | C |
(3) | 割合・売買算 | C |
大問4 | ||
(1) | ニュートン算 | C |
(2) | ニュートン算 | C |
大問5 | ||
(1) | 立体図形 | B |
(2) | 立体図形 | D |
(3) | 立体図形 | E |
それでは順に見ていきましょう。
大問1(1)「計算」
大問1(2)「つるかめ算」
200÷(100-80)=10本
60円 | 55本 |
75本 5400円 |
80円 | ||
80円 | 10本 | |
100円 | 10本 |
図のピンク色の部分で、つるかめ算が成立します。
60円と80円、合計55本で3600円
大問1(3)「速さ・通過算」
基本問題です。
速さの比が10:11なら、時間の比は11:10
差の1が5秒
大問1(4)「割合・濃さ」
連比です。カップの量の比は
A:B=5:3、B:C=3:2
よって、A:B:C=5:3:2
食塩の量が同じになる時、食塩水の量と濃さは逆比になります。
大問1(5)「平面図形」
正六角形を六等分する小さな正三角形を考えます。
この正三角形を、辺AFと辺BCの外側にくっつければ、補助線完成です。
正三角形1つ分の面積は24㎠なので、これをもとに、白い部分の面積を求めます。
大問2「速さ・流水算」
具体的な距離は決まりません。すべて比で表します。
川は分速2、ボート静水時は分速7とすると、AB間は2×18×2=72です。
大問3「割合・売買算」
「仮にすべて定価で売れていたとしたら、利益はいくらになるか?」
と考えるのがポイントです。
大問4「ニュートン算」
ニュートン算の基本問題です。
(1)90分で何人来て、何人完了したか求めます。
(2)次の60分で、何人来て、何人完了したか求めます。
大問5「立体図形」
(2)は、切り口の面積を求めることができませんが、差がわかれば良いので、切り口どうしが打ち消し合います。
(3)は難問です。BからBまでを表す図を、解答用の図に重ねてかくのがポイントです。
前年度よりも、大問1の小問群がやや易しくなったことが、平均点上昇につながったように思われます。
ただし、易しくなったといっても、地頭だけで解ける問題は少数で、多くの問題は、中学受験・算数の知識をマスターしていることが前提となっています。
特に、大問3で「売れ残った2個の処理」については、自分の考え方が正しいはずなのに、なぜ不正解なのか納得がいかないままになっている受験生が多いです。
しっかりマスターしておきましょう。