目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)入試結果
明大明治2020年第1回・算数は、点数高めの結果となりました。
受験者平均点 | 合格者平均点 | |
2020年 | 54.46 | 70.66 |
2019年 | 37.18 | 54.13 |
(明大明治中学ホームページより引用・算数100点満点)
前年度が低かったので、揺り戻しという面もあるでしょう。
(2)出題分野
本年度は、「速さ」「規則性」「ニュートン算」「立体図形」を中心に出題されています。
大問1の小問群では、「割合と比」「平面図形」なども出題されています。
全体を通して、「比」の設定をうまく行うことで、効率的に解ける問題が、多数出題されています。
(3)難易度
大問1、2は標準的な問題で、後半の大問3、4、5と、徐々に難しくなっていきます。
特に、最後の大問5「立体図形」は、かなりの難問です。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 割合・仕事算 | B |
(3) | 速さ | C |
(4) | 割合と比 | C |
(5) | 平面図形 | C |
大問2 | ||
(1) | 速さ | B |
(2) | 速さ | C |
大問3 | ||
(1) | 規則性 | B |
(2) | 規則性 | C |
(3) | 規則性 | D |
大問4 | ||
(1) | ニュートン算 | C |
(2) | ニュートン算 | D |
大問5 | ||
(1) | 立体図形 | B |
(2) | 立体図形 | D |
(3) | 立体図形 | E |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1(1)「計算問題」
ウオーミングアップ問題です。
大問1(2)「割合・仕事算」
A=②、B=①とします。
(③+C)×10=(②+C)×12より、C=③
全仕事量÷C=(③+③)×10÷③=20
よって、20日(答)
大問1(3)「速さ」
駅と図書館の間を、Aが42分かかるところ、Bは84分かかります。
ここからA速2、B速1、駅と図書館の間の距離を84とします。
すると、AとBが出会ったのは、駅から図書館に向かう2/3の地点(距離56、時刻10:28)で、この時出発したCがAと同時に図書館に着くので、A速:C速=1:3、すなわちC速=6となります。
56÷(1+6)=8分
10:28+0:08=10:36(答)
大問1(4)「割合と比」
Aさんの持っているお金を540とします。
みかん=2、バナナ=3、りんご=9となります。
540-(2+3+9)×38=8……これが96円にあたります。
96÷8×540=6480円(答)
大問1(5)「平面図形」
点QをBCに対して線対称移動して、移動後の点をQ’とします。
QQ’とBCの交点をRとするとき、OR+RQの長さがもっとも短くなります。
大問2「速さ」
(1)1周の距離を600とすると、A速=15のち10、B速=12
(600-15×12)÷(15-12)=140秒
12+140=152秒=2分32秒(答)
(2)Aが18周走り終えたとき(720秒)、Bは14周し、さらに96前にいます。
(600-96)÷(12-10)=252秒
720+252=972=16分12秒(答)
100mを12秒で割って、秒速を求めると、分数になり、計算が大変です。
そこで、1周を600に設定するのがポイントです。
大問3「規則性」
(1)4×100=400、400+2=402、402÷3=134番目(答)
(2)3×2019+1=6058、6058÷4=1514あまり2より、1515(答)
(3)1805÷3=601あまり2より、(601,602,602)
(4×601+2)÷3=802(答)
大問4「ニュートン算」
典型的なニュートン算です。
(1)A:B:C=2:4:5とすると、もともとが400で、1分間に10運び込まれます。
400÷24=16分40秒(答)
(2)はじめの8分で192減るので、(400-192)÷20=10分24秒
よって、18分24秒(答)
大問5「立体図形」
(1)6×6÷2×6÷3=36㎤
(2)底面の六角形部分は、立方体を2等分します。
そこから3つの三角すいを除きます。
(3)(2)で求めた立体から、さらに2つの三角すいを除きます。
前の小問を利用して、続く小問を解くパターンです。
本年度の特徴は、「比」の設定にあります。
いずれも、計算を効率的に行うための工夫です。
設定が適切でないと、計算が大変になり、時間もかかるし、ミスも起きやすくなります。
それを防ぐための工夫です。
このような「計算の工夫」の能力は、計算ドリルでは身につきません。
計算ドリルでは、あらかじめ決められた計算問題を解くのに対し、ここでの「計算の工夫」は、自分で式を設定する能力が求められているからです。
レッツ算数教室では、問題ごとの最適な式の立て方についても、指導しています。
当ホームページ内、
算数の成績を上げるには?>使える計算力、使えない計算力(タップ・クリックできます)
で、さらにくわしく、ご説明しています。