目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~6) |
「対策」 |
(1)入試結果
明大中野中学2021年第1回・算数は、平均点がかなり下がりました。
受験者平均点 | 合格者平均点 | |
2021年 | 41.5 | 61.6 |
2020年 | 54 | 75 |
2019年 | 57 | 76 |
(明大中野中学ホームページより引用・算数100点満点)
(2)出題分野
「速さ」「割合」「平面図形」「立体図形」「仕事算」「約束記号」など、幅広く出題されています。
(3)難易度
基本的な問題~標準的な問題が、多くを占めています。
理論的には簡単でも、実行するのに手間のかかる問題も、いくつか出題されています(大問2(3)、大問4(2)など)
日頃の勉強ぶりが、きちんとしていて、やるべきことができているかどうか、といった点を重視した出題です。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 計算問題 | A |
(3) | 比 | B |
大問2 | ||
(1) | 割合・食塩水 | B |
(2) | 速さ | C |
(3) | 立体図形 | B |
(4) | 平面図形 | D |
(5) | 水そうおもり | C |
大問3 | ||
(1) | 平面図形・割合 | B |
(2) | 速さ・平均速度 | C |
(3) | 集合 | C |
大問4 | ||
(1) | 約束記号 | B |
(2) | 約束記号 | B |
大問5 | ||
(1) | 仕事算 | C |
(2)① | 仕事算 | C |
(2)② | 仕事算 | C |
大問6 | ||
(1) | 点の移動 | C |
(2) | 点の移動 | D |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1(1)(2)「計算問題」
(1)には、25.6、128、8×8という数の並びが見えます。
すべて64の倍数にそろえることができます。
256×0.5+128×3+64×192=64×(2+6+192)=64×200=12800(答)
大問1(3)「比」
B:C=4:3、A:C=5:3
よって、B=A×0.8 80%(答)
大問2(1)「割合・食塩水」
食塩の重さ合計÷食塩水の重さ合計=0.07 基本問題です。
大問2(2)「速さ」
人が20分で進む距離を、バスは20-15=5分で進みます。速さの比は1:4
よって、36÷4=9km/時=150m/分(答)
大問2(3)「立体図形」
底面積(上下)は、「大きいおうぎ形ー小さいおうぎ形」です。
側面積は、1つずつ求めるよりも、ABFEの周囲の長さ×2とした方が、効率的に求めることができます。
大問2(4)「平面図形」
角A=60度、角B=90度より、角C=30度。
また、角ABF=60度より、角FBC=30度。
よって、三角形FBCはFB=FCの二等辺三角形。
よって、BF=FA=AB=12cm
AD=DE=EA=5cm
三角形ADF:三角形ABC=5×12:12×24=5:24
四角形DBCF:三角形ABC=(24-5):24=19:24
よって、19/24倍(答)
角ADFを「見た目」で90度と判断すると、間違えます。
大問2(5)「水そうおもり」
おもり4個の体積=水そうの底面積×6cmです。(等しいものに注目する)
6×6×6×4=底面積×6
底面積=144㎠
144×18-6×6×6×3=1944㎤(答)
大問3(1)「平面図形・割合」
A×1/12=B×2/9(等しいものに注目する)
よって、A:B:重なり=24:9:2
279÷(24+9-2)×9=279÷31×9=9×9
9cm(答)
大問3(2)「速さ・平均速度」
K君の平均速度がN君の速さ(分速270mで一定)と等しくなるようにします。(等しいものに注目する)
面積図をかいて、分速270mの上の部分と下の部分の面積が等しくなるように、横の長さをとります。
大問3(3)「集合」
「男女」「いるいない」の表を作ります。
男子 | 女子 | 合計 | |
いる | 22人 | ⑩ | |
いない | ㊽×11/36 | ㊳ | |
合計 | ㉗ | ㉑ | ㊽ |
22人が○のいくつかを求めます。
大問4「約束記号」
指示通り、計算します。
計算しているうちに、偶数と5が含まれていると0になり、A*[A]=Aとなることに気づきます。(それがすべてではありませんが)
大問5「仕事算」
よって、排ー給=③、排3ー給4=⑤
よって、給=④、排=⑦、ある量=㉚
あとは、基本問題です。
一見ニュートン算のようですが、給水の量が一定ではないので(牧場に草がはえてくる量が一定ではないので)、ニュートン算の解法をそのまま用いることはできません。
大問6「点の移動」
Aの速さ:Bの速さ=⑳:⑨
大円の円周:小円の円周=4:3
よって、1周にかかる時間はA:B=4÷20:3÷9=3:5
12分が3にあたるので、5は20分(Bの1周)
1分間にまわる角度は
A→360÷12=30度、B→360÷20=18度
あとは、時計算と同じ要領です。
「最もはなれるとき」は反対側に一直線のとき、「最も近づくとき」は重なるとき。
大問5「仕事算」、大問6「点の移動」は、どちらも「単位当たりの量」として共通点があります。
そして、単位当たりの量を求めるにあたって、「比」を利用する点も、共通です。
「比」を使って、「基本設定」を行ったあとは、非常に基本的な問題になります。
「基本設定」を行うまでが、勝負であり、腕の見せ所です。
よって、「比の使い方」を練習することが、重要な対策となります。
大問2(5)、大問3(1)(2)では、「等しいものに注目する」という算数の発想法が使われています。
このような発想法は、解法の知識を定着させるために重要であるばかりでなく、初見の問題を解く際にも、重要です。
という悩みをかかえている人には、算数の発想法を勉強することが、効果的です。
レッツ算数教室では、当ホームページ内
の中で、算数の発想法について、さらにくわしくご説明しています。