目次 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~5) |
「対策」 |
(1)入試結果
逗子開成中2021年度第1回・算数は、やや易し目の出題でした。
学校公表の受験者平均点は、150点満点中、97.6点。合格者平均点は、116.6点でした。
(2)出題分野
「立体図形」「ニュートン算」「場合の数」を中心に、出題されました。
大問2の小問群では、「植木算」「比」「速さ」「平面図形」など、幅広く出題されています。
(3)難易度
ほぼ易しい問題から順番に並んでいます。
一つの大問内部でも、小問(1)から徐々にレベルアップしていきます。
「出題分野&難易度マップ」を掲載致します。(難易度はレッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算の工夫 | B |
(2) | 計算問題 | A |
(3) | 計算問題 | A |
大問2 | ||
(1) | 植木算 | B |
(2) | 比 | B |
(3) | 速さ・通過算 | B |
(4) | 約束記号 | C |
(5) | 平面図形 | C |
(6) | 場合の数 | D |
大問3 | ||
(1) | 立体図形 | B |
(2) | 立体図形 | C |
(3) | 立体図形 | D |
大問4 | ||
(1) | ニュートン算 | B |
(2)① | ニュートン算 | C |
(2)② | ニュートン算 | D |
大問5 | ||
(1) | 場合の数 | C |
(2) | 場合の数 | C |
(3) | フィボナッチ数列 | D |
それでは、順に見ていきましょう。
大問1
(1)「計算の工夫」
一見、ただの等差数列の和ですが、よく見ると、左側の( )は13の倍数、右側の( )は2の倍数です。
よって、13÷2=6.5(答)
(2)(3)「計算問題」
こちらは、通常の計算問題です。
大問2
(1)「植木算」
基本問題ですが、非常にミスしやすい問題です。
よく確認しましょう。
(2)「比」
太郎君×0.6=次郎君×0.4から、2人の所持金の比がわかります。
あとは、相当算(差相当)。
(3)「速さ・通過算」
(A長+B長)÷(A速+B速)です。
時速kmを分速mに直すには、3.6で割ります。
理由も確認しておきましょう。
(4)「約束記号」
7×7×7の1の位は3。
3→9→7→1→3……とくり返します。
周期は4なので、X=12(答)
近年の中学入試では、算数的読解力を試す問題が増えています。
約束記号の問題は、これを試すのに、ちょうど良い問題で、出題されることが多くなっています。
(5)「平面図形」
三角形OCDが、直角二等辺三角形であることから、角COD=45度がわかり、おうぎ形ODEの中心角も、135度(3/8)とわかります。
半径ODはわかりませんが(ルートになります)、半径×半径は求められます。
(6)「場合の数」
ア、イ、ウは、それぞれ百の位に6回ずつ登場します。
十の位と一の位には、4回ずつ登場します。よって、
(ア+イ+ウ)×(600+40+4)=9016
(ア+イ+ウ)=14(答)
大問3「立体図形」
(1)円柱の高さが15cmで、重なりはなし、と考えます。
(2)直角三角形3:4:5を利用します。
(3)円柱の高さが14cmで、重なりはなし、と考えます。
図3は、問題に書いてなくても、自分で書けるようにしておきましょう。
大問4「ニュートン算」
典型的なニュートン算です。
ニュートン算というと、牛が牧場で草を食べる問題と、水がわき出ている水そうから、ポンプで水をくみ出す問題が有名です。
でも、本問のような問題もニュートン算になります。
どのような場合がニュートン算なのか?
何が草に相当し、何が牛に相当するのか、といったことを、しっかり確認しましょう。
大問5「場合の数・フィボナッチ数列」
近年流行の「長文問題」の一つ、「会話形式」の問題です。
(1)(2)は、根性で調べても、正解に達することができますが、(3)は、理論が必要です。
そのためのヒントが、会話文中にあります。
花子の最後の発言。
「一番下に何色の円柱を置くかを考えれば、さっきまでの計算結果が生かせると思うの。それをうまい具合に繰り返せば……」
という部分です。
ここが、フィボナッチ数列を暗示しています。
高さ10cmの場合、一番下が1cmなら、残りは9cm
一番下が2cmなら、残りは8cm
よって、9cmの場合と8cmの場合を足せば、10cmの場合が求められます。
まさに、フィボナッチ数列です。
会話形式の問題は、算数的な発想や、ヒントが織り込まれていることが多いので、よく読み取りましょう。
合格者の平均得点率は77.7%と高くなっています。
小問単位で、全18問中、14問得点すると、ほぼ合格者平均点です。
ミスがほとんど許されない、厳しい高得点レースとなっています。
ミスといっても、計算ミスばかりではありません。
たとえば、大問5では、「1種類の円柱だけ積み上げても色が変わらないからつまらない」と言っています。
でも、答えるときは、「1種類または2種類の円柱を使って……」数えます。
先入観で、うっかり「必ず2種類使う」と考えると、ミスしてしまいます。
長い文章の中から、必要な条件を読み取るトレーニングが、対策として効果的です。
(青い文字をタップ、クリック) |
逗子開成の算数・トップ |
逗子開成 算数 対策 2023年 |
逗子開成 算数 対策 2022年 |
逗子開成 算数 対策 2020年 |
逗子開成 算数 対策 2019年 |
逗子開成 算数 対策 2018年 |