2019年の海城中学・算数は、例年通りの出題傾向でした。
大問1は、計算問題を含む、小問群。大問2以降は、それぞれテーマを持った応用問題です。
難易度的には、標準的なものから、やや難し目の応用問題が出題され、超難問は、ほとんど出ていません。
地道な努力が報われる出題です。
順に見ていきましょう。
大問1
(1)計算問題(計算の工夫)
13が各項共通なので、分配法則が使えます。
(2)濃さ(食塩水問題)
面積図で、普通に解けます。
(3)流水算
線分図で、普通に解けます。
(4)相似比・面積比
面積比を、中心角の比に置き換えます。
(5)平面図形と比
三角形の相似や、辺の比・面積比の関係を使います。典型的な中学入試問題です。
以上、基本的な問題が並んでいます。海城受験生としては、満点をめざしましょう。
大問2 場合の数
(1)Dにとまるのが、1週目なのか、2週目なのか、3週目なのか、4週目以上はありうるのか?注意しましょう。
(2)AまたはCということは、積が2の場合、4の場合、6の場合、8の場合10の場合・・・36の場合。
一つ一つ調べても解けますが、大変です。
要するに、「積が偶数の場合」なので、全体から「積が奇数の場合」を除けばよいわけです。
6×6-3×3=27通りです。
解き方の効率化ができましたか?ここは、合否を分けるポイントになりそうです。
大問3 立体切断
有名な「直方体斜め切りと、その体積」。
海城は、立体切断をよく出題してきましたが、この問題は、海城としては、かなり易しい方です。
切断後の、向かい合う辺の長さの和が、等しくなります。
(1)(2)とも、ゲットしましょう。
大問4 図形の移動
(1)は、定番問題です。合格のためには、落とせません。
(2)は、難問。円Qの円周が、Oから最も離れる場合が6cm。最も近づく場合が4cm。
ゆえに、
(6×6ー4×4)×3.14=62.8
となります。
大問5 水そうグラフ
(1)は、基本問題。
(2)も、「16秒多くかかる」という部分を、「仮に16秒多くかからなければ、何秒かかったか?」と考えれば、基本問題になります。
(1)(2)は、ぜひゲットしたいところです。
(3)は難問。「つるかめ算」であることに気づけば、解けます。
大問6 数の性質
(1)は、練習。
(2)は、(1)を解きながら、「素数のときは、[x]=1だな」と、コツをつかめば、「100に最も近い素数を求めなさい」という問題に、変換できます。(101です。)
(3)は、難問。問題文中に、「例えば」として、x=7、Y=8の場合をあげています。これが重要なヒントです。
8=2×2×2ですが、このように、2の累乗の場合、約数は1、2、2×2、2×2×2・・・となります。すなわち、初項1、公比2の等比数列になります。
この等比数列の和は、末項×2-1なので、「xが素数、yが2の累乗」のときに、問題文の条件を満たします。(くわしくは、授業で説明します)
2×2×2×2×2×2×2=128。127は素数。よって、y=128
学校公表の受験者平均点は、120点満点で、75.3。合格者平均点は、88.5です。
小問単位で、全17問ですから、12~13問取りたい。
落としてよい難問は、大問4(2)、大問5(3)、大問6(3)。
あと2~3問です。
多少のミスは許されそうですが、それでも、かなりの高得点レースです。
対策としては、中学受験・算数の定番問題について、レベルの高い問題も含めて、徹底的にマスターすることでしょう。
そして、手間のかかる問題を、効率よく解くテクニックについても、マスターしておきましょう。
大問1(1)の分配法則や、大問2(2)の「余事象」のテクニックは、有名です。
これらのテクニックを、本番の緊張する中で、自在に使いこなせるように、体で覚えることが、対策として重要です。
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