目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~4) |
「対策」 |
(1)入試結果
年度 | 受験者平均点 |
2025 | 64 |
2024 | 57 |
2023 | 50 |
2022 | 37 |
2021 | 57 |
2020 | 54 |
(フェリス中学ホームページより引用・算数100点満点)
(2)出題分野
「場合の数」「立体図形」「平面図形」を中心に、出題されています。
また、各問題の背後に流れるテーマとして、「場合分け」があります。
「場合分け」は、「場合の数」を含みますが、より広いテーマです。
(3)難易度
例年並みか、やや難化した印象です。
各大問の最後の小問は、難問です。
「出題分野&難易度マップ」を掲載いたします。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 平面図形・面積 | B |
(3) | 割合・相当算 | C |
(4) | 点の移動 | C |
(5) | 約束記号 | E |
大問2 | ||
(1) | 場合の数 | C |
(2) | 場合の数 | D |
(3) | 場合の数 | D |
大問3 | ||
(1) | 立体図形・回転体 | C |
(2)➀ | 立体図形・回転体 | C |
(2)➁ | 立体図形・回転体 | E |
大問4 | ||
(1) | 平面図形・面積 | B |
(2) | 平面図形・面積 | E |
それでは順に見ていきましょう。
大問1(1)「計算問題」
ウオーミングアップ問題です。
大問1(2)「平面図形・面積」
等積移動すると、中心角60度のおうぎ形3つ(半円)になります。
大問1(3)「割合・相当算」
相当算の基本問題です。
大問1(4)「点の移動」
点PとQが同じ向きに動く場合、追いつきの速さは7-3=4
点PとQが反対向きに動く場合、出会いの速さは7+3=10
4:10=2:5
時間は逆比で5.2
差の3が25秒にあたります。
大問1(5)「約束記号」
2つの数の差を求めるということは、数直線上で、「2つの数を表す点の距離」を求めるここと、同じです。
たとえば、<1,3>=2とは、数直線上で、1から3までの移動距離が2であることを表しています。
<A,X>+<B,X>であれば、数直線上でAからXまで移動し、さらにXからBまで移動する場合の、「移動距離の合計」を表します。
Aが「自宅」だとします。
Bが「学校」だとします。
自宅を出発し、学校へ行く途中、「文房具店X」で鉛筆を買います。
どこの文房具店で買うのが、最も移動距離が短くてすむでしょうか?
もちろん、自宅と学校の途中にある文房具店です。
学校よりも遠くにある文房具店まで出向いて、学校に戻って来るのは、遠回りです。
自宅を出て、学校と反対側にある文房具店で買い、また自宅の前を通り過ぎて学校に向かうのも、遠回りです。
以上のことを念頭に置いて解きましょう。
大問2「場合の数」
(1)
表(樹形図)をかいて調べます。
百の位 | 十の位 | 一の位 |
4,5,6,7,8,9 | 2 | 2 |
5,6,7,8,9 | 3 | 2 |
6,7,8,9 | 4 | 2 |
7,8,9 | 5 | 2 |
8,9 | 6 | 2 |
9 | 7 | 2 |
合計21通り(答え)962(答え)
(2)
(1)と同じ要領で表を作ります。
(1)の表からわかるように、百の位の個数は、等差数列になっています。
よって、表は、部分的に作っても、用は足りるかもしれませんが、百の位に0は使えないなどの、例外的な部分を確認する必要があります。
(3)
4の倍数なので、十の位と一の位(下2ケタ)をセットで考えて場合分けします。
百の位 | 下2ケタ |
1,2,3,4,5,6,7,8,9 | 00 |
2,3,4,5,6,7,8,9 | 20 |
4,5,6,7,8,9 | 40 |
6,7,8,9 | 60 |
8,9 | 80 |
5,6,7,8,9 | 32 |
7,8,9 | 52 |
9 | 72 |
8,9 | 44 |
以上、40個(答え)
大問3「立体図形・回転体」
(1)
練習です。
直線ABのまわりに回転させる場合
1 | 3 | 5 | 7 | ||||
1 | 3 | 5 | 7 | ||||
1 | 3 | 5 | 7 | ||||
1 | 3 | 5 | 7 |
直線CDのまわりに回転させる場合
7 | 5 | 3 | 1 | ||||
7 | 5 | 3 | 1 | ||||
7 | 5 | 3 | 1 | ||||
7 | 5 | 3 | 1 |
(2)①
PとQを等しくするには、左右線対称に配置すればOK(他にもありますが、結果は同じ)
横1列を塗れば、
(1+3+5+7)×3.14×1=50.24(答え)
(2)➁
12.56÷3.14=4
はじめにPがQより4大きくなるように塗っておき(赤)、その後、線対称に塗ります(緑)。
赤の部分は、2+4または3+3で6
緑の部分は2+3または4+1で5
赤、緑合計で6+5=11(答え)
大問4「平面図形・面積」
(1)
半径はルートになりますが、半径×半径=50です。
50×3.14=157㎠(答え)
(2)
線分ABとCDについて、円の中心に対して点対称となる線分を引きます。
すると、影のついた部分と面積の等しい部分ができ、中央の長方形を除くと、円を二等分しています。
中央の長方形の横は2cm、縦は図1から10cmとわかります。
(157+2×10)÷2=88.5㎠(答え)
2025年度・算数は、平均点が多少上がりました。
とはいえ、全体的に難しいことに、変わりはありません。
大問1の小問群や、大問2以降の序盤の小問(練習)で得点することが、大切です。
大問1(5)「約束記号」は、記号の意味や、操作が、一体何をやっているのか?抽象的で意味が取りにくいと思われます。
「各論」でご説明しているように、具体的な状況を思い浮かべながら解くと、簡単です。
抽象的な表現を、具体的な現象に置きかえる練習をしましょう。
大問3「場合の数」は、まず、表や樹形図をかき、どのような規則性が見られるか、観察します。
規則性に確信が持てたら、その後は、計算で求めてもよいでしょう。
「少し書き出して、観察する」
という練習が大切です。
大問3は、形式的には「立体図形」の問題ですが、終盤は大問2と同じく「場合分け」の問題です。
「場合分け」は、近年、難関校の定番のテーマです。
練習しておきましょう。
大問4(2)は、中央の長方形の縦の長さがわかりません。
そこで(1)の図を見ると、わかります。
(1)が(2)のヒントになっています。
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