目次 |
「傾向」 |
1、概要 |
(1)入試結果 |
(2)出題分野 |
(3)難易度 |
2、各論(大問1~4) |
「対策」 |
(1)入試結果
年度 | 受験者平均点 | 合格者平均点 |
2025 | 35.7(51%) | 44.1(63%) |
2024 | 38.2(55%) | 48.3(69%) |
2023 | 31.2(45%) | 39.8(57%) |
2022 | 29.4 | 38.5 |
2021 | 34.0 | 43.8 |
2020 | 38.1 | 47.9 |
(栄光学園中学ホームページより引用・算数70点満点)
(2)出題分野
「規則性」「立体図形」「論理パズル」などを中心に、出題されています。
本年度は特に、「規則性」重視でした。(大問2、3)
(3)難易度
例年通り、難問ぞろいです。
ただし、発想が優れていれば、時間を大きく節約できる良問が、出題されています。
「出題分野&難易度マップ」を掲載いたします。(難易度は、レッツ算数教室の分析によります)
Aが最も易しく、BCDEの順に難しくなっていきます。
出題分野&難易度マップ | ||
大問1 | ||
(1) | 計算問題 | A |
(2) | 計算問題 | C |
(3) | 論理パズル | E |
(4) | 論理パズル | C |
大問2 | ||
(1) | 規則性・数表 | B |
(2) | 規則性・数表 | D |
(3) | 規則性・数表 | D |
(4) | 規則性・数表 | D |
(5) | 規則性・数表 | E |
大問3 | ||
(1)① | ルール指定・置換 | B |
(1)➁ | ルール指定・置換 | C |
(2)➀ | ルール指定・置換 | B |
(2)➁ | ルール指定・置換 | C |
(2)③ | ルール指定・置換 | E |
(3) | ルール指定・置換 | E |
大問4 | ||
(1) | 立体図形・サイコロ | B |
(2)ア | 立体図形・サイコロ | C |
(2)イ | 立体図形・サイコロ | C |
(3)ア | 立体図形・サイコロ | C |
(3)イ | 立体図形・サイコロ | D |
(4)① | 立体図形・サイコロ | C |
(4)➁ | 立体図形・サイコロ | E |
それでは順に見ていきましょう。
大問1「計算・論理パズル」
(1)(2)
ウオーミングアップ問題です。
(3)
6個の帯分数の整数部分に注目します。
整数部分が4の帯分数を2個とも「プラス側」にいれてしまうと、
4+4+2-3-3-2=2
で、整数部分だけの合計が2以上になってしまいます。
整数部分が4の帯分数は、「プラス側」と「マイナス側」に分けた方が、計算結果を小さくすることができます。
同じように、整数部分が2、3の帯分数も、「プラス側」、「マイナス側」に分けます。
これで、整数部分の計算結果は、0になります。
あとは、分数部分をなるべく小さくすればOKです。
通分して比べるよりも、小数に直して比べた方が、早いでしょう。
(4)
分母の9,13,7を約分して1にするには、整数部分が等しい帯分数を、「かける側」と「割る側」に分散させればよいでしょう。
大問2「規則性・数表」
平方数に注目します。
平方数から、上下にいくつ、左右にいくつ、ズレるかを考えましょう。
(1)(2)
練習
(3)
28行目より、29行目が45大きい列が11列。
残りの列は、お互いに打ち消し合います。
45×11=495
上から29行目の方が、495大きい。
(4)
「1」を中心にして、縦と横の和を比べます。
「1」から1コマ離れると、8+4=12と、2+6=8より、上から23行目の方が、4大きくなります。
同様に計算すると、上から23行目の方が
4+8+12+16+……+88=1012
大きくなります。(答え)
(5)
(4)との比較で求めます。
上から24行目の数列は、6をはさんで左半分は、それぞれ1ずつ小さくなり、右半分は、それぞれ1ずつ大きくなり、プラスマイナス0
中心だけは、1が6になるため、5大きくなります。
左から24列目の数列は、4をはさんで上半分は、それぞれ1ずつ大きくなり、下半分は、それぞれ1ずつ小さくなり、プラスマイナス0
中心だけは、1が4になるため、3大きくなります。
合計すると、上から24行目の数列の方が、リードを5-3=2広げます。
よって、上から24行目の方が、1012+2=1014大きい(答え)
大問3「ルール指定・置換」
(1)
練習です。
(2)
①、➁は、特に問題ないでしょう。
③からが本番です。
6人もいると、誰と誰が同じ向きか、場合分けが大変です。
A以外の5人について、Aと同じ向きか、反対向きか……と場合分けすると、2×2×2×2×2=32通りもあり、とても時間内には、解き切れません。
そこで、この解き方はやめます。
もう一度、カードを交換した時に、何が起きているか、観察します。
すると、
カードの数字の並び順には、変化がなく、人の順番だけが入れ替わっている
ということがわかります。
たとえば、「1」のカードを持つAと、「6」のカードを持つFが出会うと、以後、左側のAが「6」を持ち、右側のFが「1」を持つわけです。
これを、
「1~6の数字の並び順を固定しておき、AとFを置き換える(置換)」
と考えましょう。
1回の出会いでは、必ず1つだけ、番号が進みます。
もし、Aが1周する間に、誰かと2回出会えば、2つ番号が進みます。
Aが時計回りなら、3番へ移動。
Aが反時計回りなら、5番に移動。
出会いの回数は、必ず偶数回ですから、Aの最終的な番号は、必ず1、3、5番になります。
では、この時、他の人たちの番号がどうなっているか、考えましょう。
Aが1周し終わると、他の5人も、同じ速さで移動しているので、Aと同時に1周し終わり、出発時と同じ場所にいます。
Aを先頭に、時計回りにA、B、C、D、E、Fです。
数字の並び順も、1、2、3、4、5、6のままです。
よって、
になります。
(1,2,3,4,5,6)(3,4,5,6,1,2)(5,6,1,2,3,4)(答え)
(3)
Aは、100-21=79人と79×2=158回出会います。
数字が158進むので、
25+158=183
183-100=83(答え)
大問4「立体図形・サイコロ」
場合分けをくり返します。
たとえば、(2)(ア)のように、上面が1と2のサイコロが並んでいる場合、接している面の数字の可能性は、
です。
よって、「3」の場合、「4」の場合について、調べます。
他の小問も、全てこの方法をくり返せば大丈夫です。
本年度も、難問ぞろいです。
小問単位で13問取れれば、ほぼほぼ合格者平均点です。
「出題分野&難易度マップ」の難易度でABCが解ければ、合格者平均点の前後になると思われます。
本年度も、出題者が強く求めている能力は、
です。
この2点を念頭に置いて、練習しましょう。
大問2「規則性・数表」では、(3)で「1行ズレた時の比較の視点」が示されていて、これを(5)で使います。
(3)が(5)のヒントになっています。
大問3(2)③では、A以外の5人について、回る方向を場合分けすると、2×2×2×2×2=32パターンもあることから、この場合分けによる解法をやめましたが、実は、この判断には、もう一つの理由があります。
(3)では、100人の人が回っているのです。
これは、全員の回る向きがどうなっているか、1人1人確定しなくても、最終的な番号を突き止めるスマートな解法が存在することを暗示しています。
(3)が(2)の逆ヒントになっているのです。
大問3「ルール指定・置換」では、2人がカードを交換しても、数字の並び順が変わらないことに注目しました。
「変わらないものに注目する」
というのは、算数の発想法の中でも、特に重要なものです。
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