計算の工夫(2)
暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
今日も、プロ家庭教師が、必殺技を伝授します。
さて、計算の工夫、第2弾!
本日のお題は、これ。
235÷999の、小数第2020位の数を求めなさい。
「ははあ、商が、同じ数列のくり返しになるから、周期を求めればいいんだな」
と思ったあなた。
その通りです。でも、その数列を求めるのが大変。
一体、999の割り算を、何回やるはめになるのか……
そこで、計算の工夫をしてみましょう。
まず、1÷999は、いくつになるでしょうか?
1=0.999999999999……無限循環
3ケタずつに区切ると、
1=0.(999)(999)(999)……
よって、
1÷999=0.(001)(001)(001)……
です。
235÷999は、この235倍なので、
0.(235)(235)(235)(235)……
周期が3の無限循環になります。
2020を3で割ったときのあまりは、各位の数の和を3で割ったときのあまりと、一致するから、
(2+0+2+0)÷3=1あまり1
小数第2020位の数は、周期の1番目の数であると、わかりました。
答え、2
結局、本問を解くのに必要な計算は、
(2+0+2+0)÷3=1あまり1
だけです。
では、この解法を、もう少し一般化してみましょう。
- A÷9=0.AAAAA……
- AB÷99=0.ABABAB……
- ABC÷999=0.ABCABCABC…
- AB÷999=0.0AB0AB0AB……
以下、同様。
ためしに、いくつか練習してみましょう。
問題
- (1)73÷99=
- (2)843÷999=
- (3)37÷9999=
答え
- (1)0.73737373……
- (2)0.843843843……
- (3)0.00370037……
ところで、一か所、説明不足のところがありました。
「ある数Aを3で割ったときのあまりは、ある数Aの各位の数の和を3で割ったときのあまりと、一致する」
という部分です。
次回、計算の工夫(3)では、この問題を取り上げます。